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オイシックス サイトの有機野菜販売、70%以上のリピート率

2003/02/24 19:12

週刊BCN 2003年02月24日vol.979掲載

売上高が昨年度の約2.5倍に

 オイシックス(高島宏平社長)のネットビジネスが好調だ。有機野菜の販売サイト「Oisix(おいしっくす)」は、主婦層を中心に顧客が増えており、リピート率が70%を超える。オーダー数は1か月平均で1万5000件。今年度(2003年3月期)の売上高は、昨年度の2.5倍前後にあたる7-8億円の見通しだ。今後は、低価格化や魚などの食材を増やして既存顧客を囲い込みむ。また、他社サイトとのアライアンスを強化して新規顧客の獲得を図る。

 オイシックスが野菜の販売サイト「Oisix」を立ち上げたのは00年。有機野菜や無農薬野菜などの食材を武器に顧客を増やし、現在では1か月平均で1万5000件のオーダー数を誇るまでに成長した。顧客は都市部在住の30代の主婦層が中心。高島社長は、「商品を繰り返し購入する率が全購入者の70%以上を占める。1週間ごとに定期的に購入するリピート率でも30-40%となっている」と自信をみせる。高いリピート率を達成するためには、「食材そのものの品質が高いことに加え、味覚の情報をいかに伝えられるかが重要」と語る。

 初めて購入したユーザーに対して、食材の美味しい食べ方などの情報を生産者からメールで配信している。「作る側と食べる側のコミュニケーションを高めるものとして評価が高い」としている。注文から商品を届けるまでの日数は3-5日。在庫を極力減らし、注文を受けてから農家に収穫を依頼している。現在では1000件の農家と契約している。売上高は、今年度が7-8億円の見通し。昨年度の3億円と比較すると約2.5倍になる。既存顧客の囲い込みについては、「価格を下げることが必要。しかも粗利を維持したまま商品の価格を下げることがビジネス拡大のカギ」としており、物流コストの削減を図る。

 「これまでは、産地から神奈川県海老名市の物流拠点まで、生産者がトラックを用意して運んでいた。これからは当社で配送手段を用意する。少ないトラックで効率よく各産地を回る体制を整え、来年度中に実施する」としている。また、野菜以外の食材を増やすことで顧客の囲い込みにつなげる。このほど魚を商品として追加し、2月中に10種類以上に増やす。さらに、ネットやメールで食生活に関するサポートサービスを行うほか、オンライン証券や旅行、家具のネットショップなど他社のサイトとアライアンスを進め、新規需要を開拓していく。
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外部リンク

オイシックス=http://www.oisix.com/