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あさかわシステムズ 建設業向けの3点セット発売 写真管理をすべてデジタル化

2003/04/28 19:17

週刊BCN 2003年04月28日vol.988掲載

 あさかわシステムズ(三宅安幸社長)は、同社が開発した建設業の工事写真管理ソフト「現場絵巻」とカシオ計算機のデジタルカメラ、CDラベルプリンタをセットにした「現場デジカメ絵巻セット」(価格はオープン)を発売する。

 同社は建設業向けのソフト開発会社。建設業界独特の支払処理、原価管理、財務管理、手形管理など、基幹系業務をトータルにサポートする総合情報システム「ガリバー/Win」、建設業の経営診断シミュレーションソフト「経診マスター」などの製品群をもっている。

 三宅社長は、「以前は製造業向けシステムも手がけていたが、製造業は海外流出が激しく、対応システムの販売も厳しい状況にある。それに対して、建設業は海外流出が少ない。業界自体は減少傾向にあるとはいえ、まだまだ顧客は多い。当社は今後も建設業向けシステムの開発・販売を進めていく」という。

 同セットは、国土交通省デジタル写真管理情報基準に対応。現場絵巻、カシオの防水・防塵などに対応したデジタルカメラ「GV-20」と、CDラベルプリンタ「CD-R タイトルプリンターCW-50」の3点をセットにして販売する。

 現場絵巻は、2000年7月に改訂された同基準に対応した工事写真管理システム。XML形式で出力したデータを発注者に提出することが可能となる。デジタル化により、従来のフィルムによる現場写真に比べコスト削減ができる。また、社内LANやインターネットの活用で、工事写真台帳の情報共有を実現する。さらに、写真の整理保管業務の効率化、保管スペースの削減につながる。

 国交省は現在、建設CALS/ECの推進で建設業者の電子化を進めている。同社は今回の商品を建設業の電子化支援と位置づけている。

 「昨年までは、デジカメと現場絵巻の2点セットで販売していた。今年はCD-Rでの電子納品を踏まえ、3点セットの商品にした。また、納品のフォーマットは各県で仕様が異なるため、ウェブを通して各県の情報をダウンロードして利用することができる。建設CALS/ECは、建設業側の対応で十分とはいえない状況が続く。しかし、実施が目前になれば、ほとんどの業者が駆け込みで導入を行うことは確実で、建設業向けシステムは今後大きく市場が拡大することが見込まれる。新製品も、その流れにある製品の1つになるのではないか」としている。
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