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CA 営業部隊の人員を1.5倍に 組織再編で中堅市場を開拓

2003/05/19 19:20

週刊BCN 2003年05月19日vol.990掲載

 コンピュータ・アソシエイツ(CA、三ッ森隆司社長=写真)は、今年度(2004年3月期)から社内組織を変更した。営業組織を細分化し人員を約1.5倍に増加、マーケティングと技術開発が連携できる体制を強化した。今後は日本市場に特化した製品を発売していくことで、中堅企業を中心に顧客を増やしていく。データバックアップ製品「ブライトストア・アークサーブ」や資産管理製品「ユニセンター」など中堅企業向けの製品発売で、昨年度(03年3月期)の売上高は前年度比5%増で推移した。今年度は同35%増を見込んでおり、ワールドワイドにおける日本法人の売上比率を高めていく。

 今回の組織変更では、「営業・マーケティング統括本部」を設置し、その下に「営業本部」、ビジネスパートナーの支援などを行う「ビジネスディベロップメント推進室」、企画などを担当する「マーケティング部」を置いた。なかでも「営業本部」は、これまでの80人体制から115人強へと増員し、さまざまな顧客に対応するために細分化を図った。三ッ森社長は、「パートナーとの関係づくりや米本社の開発部隊との連携強化など、これまでは日本市場でのビジネス基盤を整えることに注力してきた。今後は、日本市場向けの製品を次々と発売していき、新しいマーケットの創出に重点を置く」と語る。

 具体的には、中堅企業向けに「ユニセンター・サーバー・モニタリング・エージェント・パック(USMAP)」を発売した。同製品は、主力製品「ユニセンター」に搭載しているウィンドウズ系サーバー・ネットワーク監視のシステム管理機能を日本独自の簡易仕様でパッケージ化した。

 サイレント・インストール機能とセットアップ・ガイドブックを添付したことで、専任のシステム管理者を配置していない中堅企業でも容易にインストールできる。バックアップ製品「ブライトストア・アークサーブ」との連携により、バックアップとサーバー・ネットワーク監視を一元管理することが可能。価格は1ライセンスあたり13万円。販売は、10社程度のシステム販社を中心とした「ユニセンター」のパートナー企業が行う。加えて、1次代理店で10社程度、2次代理店で約1000社に達するという「ブライトストア・アークサーブ」のパートナーも販売チャネルとし、中堅企業の需要を開拓していく。

 また、Linuxに対応したブライトストア・アークサーブを発売したほか、ウイルス対策ソフト「eトラスト・アンチウイルス」の低価格版を6月初めに発売する計画だ。三ッ森社長は、「昨年度の日本市場の売上高は前年度比5%増だった。ワールドワイドがマイナスで推移するなか、順調に推移したといえる」と自信をみせており、「今年度は、顧客の裾野を広げ、前年度比35%増を目指す」と意気込む。
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