検索技術をめぐるインターネット大手の動きが活発化してきた。米ヤフーが検索型広告最大手オーバーチュアの買収を決めた一方で、マイクロソフトも検索技術の独自開発に乗り出した。検索最大手のグーグルがインターネットの覇者候補に急浮上しており、覇権争いは検索技術が焦点になってきた。

 検索技術に注目が集まっているのは、同技術がビジネスとして成立し始めたから。

 特に検索サービスの検索結果のページに、検索内容に関連する企業や商品の広告を同時に掲載する検索型広告は、売り上げを急増させている。

 米調査会社ジュピター・リサーチによると、2003年の検索型広告市場は16億ドルと、前年比で1.5倍近くに達する見通し。検索型広告の売り上げ増が、ヤフーやMSNといったポータルの業績改善に大きく貢献しているという。

 検索型広告の最大手オーバーチュアはこうしたポータルに検索型広告を配信する新しいタイプの広告代理店だが、ヤフーはこのほど、16億ドルでオーバーチュアを買収することを決めた。 ヤフーはこれまでにも、検索技術大手のインクトゥミを買収するなど、検索技術の強化に躍起になっている。

 一方マイクロソフトは、現在MSN上の検索型広告業務をオーバーチュアにアウトソーシングしているが、MSNと競合するヤフーによるオーバーチュアの買収が完了すれば、オーバーチュアとの契約を解消するものとみられている。そうなれば別の検索型広告技術が必要になるわけだが、マイクロソフトは今後の方針に関して何も正式に発表していない。しかしこれまでの米国内の報道をみると、同社は検索技術の自社開発を始めたもようだ。

 開発中の検索技術は次世代ウィンドウズに標準搭載されることになりそうで、ウェブだけでなくワード、エクセル、アウトルックなどのデータも同時に検索できるようになるとみられている。

 また、ユーザーの嗜好を自動的に認識しユーザー個人にとって重要な情報から順に表示できるようになるという。同社ジム・アルチン副社長は米国の報道機関の取材に対し、「グーグルは確かによくできている。だが私が目指している検索技術に比べれば子供だましだ」と、グーグルを意識した発言を行っている。

 マイクロソフトからライバル視されている当のグーグルは、未公開企業ということもあって今後の戦略などは不透明。

 だが、検索技術の改良は絶え間なく続けている。最近ではニュース検索機能を拡充、媒体名や日付を特定し絞り込み検索できるようにしている。 またウェブログと呼ばれる個人ホームページ情報を集めたポータル「ブロッグスポット」を運営する米パイラ・ラブズを買収、一般個人の発信する情報の検索にも力を入れるもようだ。(湯川鶴章)