TDCソフトウェアエンジニアリング(TDCソフト、船井一美社長)が6月に開始したASPサービス「ハンディトラスト(Handy Trust)」が好調だ。このサービスは、カメラ付携帯電話で撮影した画像を既存のシステムと連携して利用できるようにした。「ビジネスの現場で携帯電話を有効活用できないかと模索してきたが、ハンディトラストで1つの突破口が開けた」(吉田奉之・営業本部第1ソリューション営業部課長)としている。

 ハンディトラストは、カメラ付携帯電話で撮影した写真に時刻と位置情報を自動的に付加、リアルタイムでサーバーに送信する。

 「荷物がきちんと着いた、工事が予定通り終わったなど、写真付きで証明するというニーズは多い。これまでは、デジタルカメラなどで撮影するしかなかったが、携帯電話のカメラ機能が向上し、そうした用途に十分対応できると考え、ハンディトラストを開発した。また、なりすましや不正を防ぐために、位置情報や時刻情報を自動的に付加できるようにした。さらに、撮影した写真には簡単な説明などが書き込めるメモ機能を付けることができる」という。

 撮った写真や文字は、XML形式に自動変換し、リアルタイムでサーバーに送る。

 「XMLなので、データベースでの管理や、各種帳票への出力も簡単にできる。また、CRM(顧客情報管理)など各種システムとの連携も可能で、新たなビジネスモデルも構築できる」としている。

 すでに、前田建設工業のリテール事業として「なおしや又兵衛」が全面採用。リフォーム施行前後の写真撮影、報告書の作成、顧客からの注文への対応などに利用され、大きな効果を上げているという。

 TDCソフトでは、「ハンディトラスト」を昨年から始めたASPサービスの1つに位置づけ、事業展開を図っている。「ASPサービスなので、顧客にはメインシステムのサーバー保守・運用などのコストは一切かからない。専門家も不要で、TCO(システム総保有コスト)削減も図れる。カスタマイズの要望にも応えていく」という。

 同社は、1963年の設立以来、システム開発をメイン事業として成長、東証1部に上場している。

 「モバイルソリューションが注目を集めているが、従来のパソコンを中心としたネットワークにカメラ付携帯電話もつなげるようにしたのは、業界でも初めての試み。多種多様な引き合いがあり、待ち望まれていたサービスであることを実感している」としている。