AT&Tグローバル・サービス(湊方彦社長)は、代理店網を大幅に拡充する。現在のパートナー販社数は28社で、来年度(2004年12月期)に50社、再来年度には100社まで増やす計画。今年度(03年12月期)の売上高のうち、直販と代理店販売の比率はおよそ半々だが、販売店が売りやすい商材を増やすなど、パートナー施策を強化することで、来年度以降、代理店販売の売上比率を7割に高める方針。

 同社は、大手企業向け販売が売上高の約8割を占める。99年末の会社設立から売上高は2ケタ増で推移しているものの、「今後、中長期的に売り上げを伸ばすには、中堅・中小企業向け市場の開拓が欠かせない」(大橋誠・取締役ビジネス開発営業統括本部長)と判断し、今回のパートナー網の拡充に乗り出した。

 4月にパートナー契約の条件を緩和したのに続き、6月からは「Net'in(ネットイン)パッケージ」の名称で、ネットワークアウトソーシングやセキュアIPサービス、ブロードバンドVPNなどのサービスをパッケージ化するなど、パートナー販社が売りやすい商材を増やしている。これらの施策により、東レシステムセンターや日本ATM、北海道オフィス・システムなど5社の有力パートナーが新しく加わった。

 これまで、パートナー契約を結ぶには、例えば、既存の大手システムインテグレータのように、新規案件の開拓から運用・保守まで一貫して請け負える体制をパートナー側が整える必要があった。しかし、これでは、幅広いパートナーからの支持を得にくい。そのため、AT&Tグローバル・サービスの営業人員がパートナー販社と共に販売から運用まで支援する体制に切り替えた。

 8月末からは、同社営業部門のなかに、アポイント(訪問営業予約)の専属部員を配置する。ここで取ったアポイントは、すべてパートナー販社に紹介し、パートナーの販売促進に結びつける。また、この7月には「見積もりセンター」を開設し、パートナーからの見積もり依頼を最短1営業日で返答するサービスを始めている。

 大橋取締役本部長は、「パートナー販社が売りやすい商材の開発や、営業に専念できる環境づくり、見積もりなど間接業務の軽減などの支援策に今後も力を入れる」と話す。

 案件獲得から保守・運用の支援まで、幅広い領域でのパートナー支援と負担の軽減に努める方針を打ち出すことで、中堅・中小企業の市場開拓に努める。