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アットマーク・ベンチャー データ消去ソフトの販社向け販売強化 リユース向け資産管理ツールにも

2003/08/25 19:30

週刊BCN 2003年08月25日vol.1003掲載

 アットマーク・ベンチャー(大津山訓男社長)は、データ消去ソフト「Blancco Data Cleaner(ブランコデータクリーナー)」の販売を強化する。昨年秋、開発元であるフィンランドのブランコ社と、企業向けに限定した日本国内の独占販売契約を結んでおり、すでに数社に納入実績がある。環境対策の強化を求められている企業におけるパソコンのリサイクルやリユース需要の高まりに合わせ、企業ユーザーやディーラー向けの販売を拡充する考え。同ソフトはハードウェアの資産管理機能も搭載しており、アセット管理ツールとしても使えるなど、応用範囲は幅広いとしている。

 ブランコデータクリーナーは、全世界で約100万ライセンスの実績を誇り、米国海軍、香港警察、ノキア、ヒューレット・パッカード(HP)などが導入している。

 また、イギリスの電子通信安全局が28種類のデータ消去ソフトを比較した結果、最も高い評価を与えたという実績もある。

 アットマーク・ベンチャーは、昨年10月、企業向けの国内での独占販売契約をブランコ社と締結。すでに、富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)、日立製作所、リコーテクノシステムズが同ソフトを採用している。

 「ASP方式で提供することも可能で、ユーザーが必要に応じてダウンロードして利用できる点が特徴」(大津山社長)という。

 一部ディーラーでは、企業ユーザー向けにASP方式で同ソフトを提供する仕組みを採用。1回のダウンロードで1200円の設定としている。

 同ソフトの大きな特徴は、ハードウェアの資産管理も同時に行えること。CPU、メモリ、ハードディスク、モデム、ディスプレイといったハードウェア情報やドライバ、BIOSなどの情報を自動収集し、これをもとに企業のアセット管理に活用できる。

 「ディーラーでは、ユーザー企業の資産管理ツールとして利用しているほか、今後はリユースに活用するために資産情報を利用する例も増えそうだ」という。

 例えば、企業が排出したパソコンのデータを同ソフトを使って消去。さらに得られる資産情報をもとに、中古市場向けの査定などに活用するといった利用が考えられる。

 「今後、パソコンリユースに対する関心が高まるのは明らか。これによって、ブランコデータクリーナーの活用の場が広がる」として、ユーザー企業やディーラーへのアプローチを強化する考えだ。
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