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サイクルヒット 量販店向けの中古PC買取システム 8月末で5社ちかく30社程度に拡大

2003/09/08 19:32

週刊BCN 2003年09月08日vol.1005掲載

 中古ビジネスを手がけるサイクルヒット(岩瀬勝一社長)がパソコン買取システム「cycleNet(サイクルネット)」の顧客企業を堅調に獲得している。家電量販店向けのシステムとして8月に開始。同月末時点で5社が導入した。9月末までには30社弱に増える見通しだ。

 サイクルネットは、パソコンをはじめ、家電機器やAV(音響・映像)機器などの中古機器の卸事業を行っている。フランチャイズチェーンのビジネスも手がけており、全国に11店舗の中古専門店をもっている。

 「サイクルネット」は、中古卸事業と小売店のノウハウを生かして、家電量販店向けにシステム化した。

 岩瀬社長は、「大手量販店では、中古ビジネスを拡大しようとしても、人材や買い取ったパソコンのリフレッシュ化などのノウハウがない。そのため、なかなか本格的に手がけられない状況」と話す。

 顧客企業は、8月末時点で大手量販店を中心に5社だが、9月末までには30社弱の獲得を見込む。

 同システムは、導入企業が会員専用サイト上でCPUやハードディスクなど主要部品の情報を入力すれば、自動的にパソコンの査定価格を割り出す。ショップの従業員に特別な知識や経験がなくても、買取および下取作業を短縮できる。

 ショップが消費者から買い取ったパソコンは、サイクルヒットが買い取り、同社の工場(茨城県岩間町)で整備後、フランチャイズや同システムの導入企業などに販売する。「今年中には月1万台の販売を目指す」と意気込む。

 価格は、加盟料が1法人あたり10万円、初期導入料が1店舗あたり3万円、月額使用料が1店舗あたり5000円。

 岩瀬社長は、「パソコン普及率の上昇で、買い替え需要も増える。中古パソコン市場は間違いなく拡大する」と断言しており、10月1日から実施される個人向けパソコンリサイクルで、「リサイクル費用を払ってパソコンを排出するよりも、下取りの方が多くなる」とみている。

 昨年度(2002年9月期)の売上高は約3億円だったが「今年度は約15億円に増える」と強気だ。
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