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リンクス IP電話ゲートウェイ、今後3年間で1万台販売 導入コストを3分の1に

2003/09/15 19:32

週刊BCN 2003年09月15日vol.1006掲載

 通信機器商社のリンクス(内藤洋子社長)は、台湾のボードテル(昱源科技)のIP電話ゲートウェイの卸売り販売を9月末から始める。今後、約10社の1次代理店を集め、発売後3年間で1万台の販売を見込む。ボードテルは、独自技術で分散管理型のIP電話システムを開発。従来の中央管理型IP電話システムに比べ、約3分の1の価格で導入できるという。主に企業内IP電話として売り込む。

 新製品のIP電話ゲートウェイは「フォーンモサシリーズ」。最大数万ユーザー規模のIP電話網を従来の約3分の1の価格で構築できる。大規模IP電話網は、IPアドレスと電話番号の変換や課金管理などを担う中央管理サーバー(ゲートウェイキーパーまたはコールマネージャーと呼ばれる)が必要だった。今回の新製品は、独自技術で管理用サーバーを不要にし、コスト削減を図った。今年から台湾と中国で販売を始めたが、日本で販売をするのは今回が初めて。ボードテルは1999年設立の技術系ベンチャー企業。販売は台湾大手通信機器メーカーのUFOコミュニケーション(連合光繊通信)が請け負っている。日本ではリンクスがUFOコミュニケーションの駐日代表を兼ねて、販売網整備に力を入れる。

 フォーンモサシリーズは、中央管理サーバーがないため通話時間の記録や課金などの高度な管理はできない。だが、企業内の拠点を結んだ内線電話網のIP化には適している。実効速度2-3MbpsのADSL程度の回線を支店・支社に引き込めば、すぐにでもIP電話網を構築できる。内藤社長は、「サーバーを管理する必要がないため、手間がかからず、コストも従来の3分の1で済む」と話す。9月上旬に第1回の販売パートナー向けセミナーを開催。「30社以上のシステムインテグレータが集まり、引き合いの強さを感じた」(内藤社長)という。拠点を多くもつ中小・中堅企業や、すでに国内外に多くの拠点を抱える大企業などに売り込む。
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