20年程前には、OSの開発競争で熾烈な争いを演じた両者だが、携帯電話やデジタルカメラなどの組み込み市場で6割以上の高いシェアをもつトロンOSにマイクロソフトが歩み寄った。今回は、同フォーラムが標準化したリアルタイムOS上で、マイクロソフトが提供する情報家電向けOS「ウィンドウズ CE .NET」を動作させる環境の構築に向け仕様の策定を共同で進める。共同開発では、同フォーラムが規定するハードウェアの標準仕様「T-Engine」と標準化を進めていた100万分の1秒単位の応答速度で動くリアルタイムOS「T‐Kernel(ティーカーネル)」上でウィンドウズ CEを動作させる。坂村教授は、「ウィンドウズ CEはティーカーネル上の巨大なミドルウェアとなる」と語った。