ニュース

日立情報システムズ コア事業に資源集中が奏功 CBOとPAI両事業が高収益へ

2003/11/03 19:37

週刊BCN 2003年11月03日vol.1013掲載

 日立情報システムズ(堀越彌社長)が2003年度(04年3月期)から3か年中期計画で「コア・コンピタンス事業」として資源集中を図る2つの事業が、今年度中間期で高収益を上げた。同社がこれまで主力事業としてきた日立製作所内の受託ソフトウェア開発やハード販売の売上げ低迷分を同事業にシフトしたことで固定費削減になり、03年度連結中間決算では、純利益で25億円(前年同期比11.8%増)を確保した。

 「コア・コンピタンス事業」のうちIDC(インターネットデータセンター)を中核にサービス提供する「CBO(センター・ベースド・オペレーションズ)事業」は、売上高が前年同期比41%増の97億円と大幅に伸びた。CBO事業では、サーバーアウトソーシング用設備として湘南センター(神奈川県足柄上郡中井町)を拡充したことで、サーバー預かり台数が金融系と製造系企業を中心に2800台に達し、今年4月から400台増加した。そのほか、ASPによる遠隔マネージドサービスが、カー用品適合サービスやレストラン向けサービスなど、特化分野で受注が拡大している。

 もう1つの注力事業で、ERP(基幹業務システム)パッケージ「SAP R/3」と自社開発ソフトなど約70各種アプリケーション・パッケージを活用した「PAI(パッケージド・アプリケーション・インテグレーション)事業」では、市町村合併や国の「e-Japan戦略Ⅱ」に対応した電子自治体ソリューション「e-ADWORLD(イーアドワールド)」の受注が拡大した。
  • 1