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日本デジタル研究所 経理ソフト「出納帳」に新版投入 ネット会計などの環境整備も

2003/12/01 19:39

週刊BCN 2003年12月01日vol.1017掲載

 日本デジタル研究所(JDL)は、税金の申告シーズン直前の商戦向けに「資金繰り管理」など新機能を搭載したパソコン経理ソフト「JDLIBEX出納帳3」を発売した。中小・個人事業主向け業務ソフトで競合製品が参入していない市場の開拓を本格化している。今年度(2004年3月期)は、「JDLビジネス・パートナー」である約1万件の会計事務所ユーザーを中心に、その前提となるネットワークやシステム環境の整備に力を入れる。それと並行して、04年2月から開始される「電子申告」を前に会計事務所と顧問先企業のネットワーク化を図る「ネット会計」の構築やソフトバンクの流通網を通じた拡販を強化し、新たな顧客層の獲得体制が整いつつある。

 同社は7月に「出納帳2」を発売したばかり。同ソフトはアドオンソフトとして請求書発行や売上管理、手形管理業務に対応した「JDLIBEX請求書for出納帳」と「JDLIBEX手形帳for出納帳」が同時リリースされ、8月には給与計算の「JDLIBEX給与」を追加するなど製品ラインアップが大幅に強化された。さらに年間約15億円に達する積極的な広告宣伝活動などで、「製品名など幅広い顧客への浸透が進み、マーケットが会計事務所から、その顧問先企業へと広がりつつある」(森崎利直・取締役マーケティング本部長兼広報担当部長=写真)と話す。

 「出納帳」は、昨年6月の販売開始から累計3万本を突破。今年度は、「出納帳3」を含め同社の市販ソフト販売本数が前年度の2倍に達する勢いだ。最近のBCNランキング(11月17-23日の週)でも、「出納帳2」が販売本数で3位に入っている。「出納帳3」は、新機能として資金繰りを日単位で管理できる機能や店舗別損益管理のほか、科目先行入力で効率的な帳簿入力を実現させる機能を強化。勘定科目や仕訳ルールに精通していない担当者にも使えるようにしたのが特徴。
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