11月1日付でブラクストンから社名変更したアビームコンサルティング（西岡一正社長）は、ITソリューション事業を展開する100％子会社のアビームシステムズ（江馬城定社長）との連携を強化、大手企業の情報システム子会社などに向けた「シェアードサービス」と「アウトソーシング」分野を拡大する。

基幹系システム導入後のサービス・保守などに関するアウトソーシング方針の策定や業績に貢献する事業部門の集約化、収益を生まない管理業務を「シェアードサービスセンター（SSC）」に統合する計画などを支援する。支援策としては「場合によっては、情報システム子会社の買収や人員補強も行う」（北沢敏行・公共民需事業本部統括責任者）方針を固めている。

　最近の企業では、コア事業以外の分野で差別化しにくいIT業務を外部にアウトソーシングする動きが活発化している。アビームコンサルティングのアウトソーシングでは、どのIT業務を対象にどんな内容と料金でサービスを受けるかの「アウトソーススキーム」を規定、アウトソーサーに要求する内容を策定する。

　また、企業で基幹業務のレガシー（旧式）システムやERP（基幹業務システム）パッケージなどIT機能を一括アウトソースする動きが増えていることから、同社で体系化したITプロセスを基にアウトソーシングに対応できるサービスを提供するほか、ERPのサービス・保守の受託案件などを増やす。

　現在、アウトソーシングでは、企業がIT業務を外部に委託する際の組織体制や提供のタイミング、応答時間などサービス要求を規定したスキームの策定のほか、ERPパッケージに関連するIT機能を一括して請け負ったり、ユーザーの要望に応じたカスタムメイドを提供している。