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アルゴ21 ITSSに基づく技術認定開始 上流工程の専門スキル向上へ

2004/01/05 20:19

週刊BCN 2004年01月05日vol.1021掲載

 アルゴ21(大岡正明社長)は、経済産業省が策定した「ITスキル標準(ITSS)」に基づいた社内独自の技術者認定制度「アルゴ21・サーティファイド・プロフェッショナル(ACP)」を開始した。

 新規ビジネス拡大の基盤となる人材育成を本格化させて、情報サービス産業での競争力強化を図る。

 従来は、システム構築の中流から下流工程を主に扱っていたが、「今後は、要件提示の能力が問われる」(大岡社長)と、上流工程を扱う「コンサルティング」や「マーケティング」などにも専門スキルを身につけさせる考えだ。

 ACPは、アルゴ21独自のキャリアパス体系で、各職種に必要なスキルを体系的に分類・定義した。11職種(キャリア)と28業務(ジョブカテゴリー)に分かれており、ITSSをベースに開発した。

 通常はプログラマからシステムエンジニア(SE)になり、業務実績を踏まえプロジェクトマネージャ(PM)や管理職に登用されていた。

 だが、「スペシャリストを目指す各社員がスキルに応じた職種を選択でき、挑戦できるような仕組みで意識改革を促す」(大岡社長)ということから新制度を設けた。

 2005年4月までにはスタッフ部門も含め全社員を認定者にする計画だ。年に数回の認定試験を実施するが、これまでに9人が認定されているという。

 認定プロセスは、本人の申請や上司から推薦された社員が、数年間の業務実績や資格取得実績などの「適格認定審査」を受け、スキル熟達度診断表(アセスメント・ツール)に基づく「ACP認定審査」を実施。その後、同診断表による社内外の有識者の面接を経て認定される仕組み。

 同社では今年中にも経済産業省から示される予定の「組み込みソフト」の開発者向けITSSにも対応していく。

 大岡社長は「人材育成強化により、サービスの質全体の底上げを図ることができる」と強調している。
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