ニュース

トレンドマイクロ 共同開発アプライアンスを販売中止 ネットスクリーンに一本化

2004/04/26 20:44

週刊BCN 2004年04月26日vol.1037掲載

 トレンドマイクロ(スティーブ・チャン社長兼CEO)は、ファイアウォールベンダーの米ネットスクリーン・テクノロジーズと共同開発したセキュリティアプライアンス「トレンドマイクロゲートロックリモートアプライアンス3000」および上位機種「同5000」を、日本市場をはじめワールドワイドで販売中止した。

 ネットスクリーンが中小企業向け、トレンドマイクロが大企業向けと、ユーザー規模でターゲット市場を分け、それぞれの市場で販売展開していくのが当初の予定だったが、「実際には市場での重複が多く、ネットスクリーンの製品にトレンドマイクロのサポートを加えて欲しいなどの顧客からの要望があり、混乱を招いてしまった」(トレンドマイクロ)ことが販売中止の原因という。

 両社で販売してきた製品は、トレンドマイクロのウイルス対策技術と、米ネットスクリーンのハードウェアベースのファイアウォールやVPN(仮想私設網)技術を組み合わせた統合機能型アプライアンス。ソフトサービス中心のトレンドマイクロがアプライアンス製品を手がけたのは、昨年6月に発表したノキアとの共同開発製品以来、2モデル目だった。

 今後の販売とサポートは、ネットスクリーンに一本化した形で提供していき、ネットスクリーンとその販売パートナーにより行われる。

 なお、両社のアライアンス体制は変わりなく、「ネットスクリーン5GT」にトレンドマイクロから提供されているウイルス対策機能はそのまま継続される。ターゲットとする市場でのすみ分けなど両社のマーケティングのミスにより2月の発売以来、わずかな期間での撤退となった。
  • 1