ネットワーク、資産、セキュリティ管理ソフトなどを開発販売するエムオーテックス(高木哲男社長)は、資産・セキュリティ管理上の課題であるファイルの移動やコピーなどのログを完全に追跡する新機能の提供を7月にも開始する。さらに12月には同機能のほか、不正なコピーが行われた場合にメールなどで急報するなどのセキュリティ機能を高めた「ランスコープキャット5」をリリースする。

 新機能は、「人とファイルを完全にトレースできるという点で世界初」(高木社長)という。従来は、どのクライアントでどんな処理がされたかまではログを把握することができたが、情報漏えいなどが発生した場合には、記録されたログから類推するしかなかった。今回、新たに開発した機能では、サーバー上のファイルが誰によって、どのように処理されたかまで把握することができる。このため、不正の摘発だけでなく、抑止効果も期待できるとしている。

 同社では早ければ7月末にも、新機能を現在の主力製品である「キャット3」ユーザー向けに提供を始める。さらに12月にはその他のセキュリティ機能も追加した「キャット5」としてリリースする予定だ。

 製品開発と並行して、同社製品を活用する優れた導入事例を表彰する、「ランスコープアワード」も行う。普段は「縁の下の力持ち的役割」のネットワーク管理者にスポットを当てるとともに、現場の生のニーズを探るのが目的で、このほど第1回贈賞式を行った。既存ユーザーがランスコープ製品を活用して「どのように社内問題を解決したか」というアイデアを広く募ったところ、100社以上から300を超える事例の応募があり、応募者の相互投票により大賞1点、準大賞3点など、合計20点が受賞した。

 大賞には、キャットなどのデータベースをもとにオリジナルの管理監視画面を構築し、不正アクセスを激減させた本多通信工業のネットワーク管理担当者2人が選ばれ、賞金50万円とトロフィーが贈られた。他の受賞者にも楯と賞金が贈られた。来年度以降も継続的に実施する方針。

 資産・セキュリティ管理ツールは、情報漏えいなどの防止を目的に市場が急拡大している。エムオーテックスでも昨年度(2004年1月期)は、導入クライアント数が前年度比2倍を超える伸びを示している。新製品の迅速なリリースと既存製品に飽き足りない現場のニーズを拾いあげることで、販売拡大を図る考えだ。