上海市対外経済貿易代表事務所(丁永明首席代表)は、9月にも第1回の対日投資ミッションを組織、東京・名古屋・大阪でセミナーを開催する方針を明らかにした。同事務所は、4月に大阪に置く拠点を拡充、従来の日本企業による対中投資促進のほか、中国企業による対日投資促進のサポートに乗り出した。税制など、自治体に対日投資促進を優遇する施策を求める一方で、有力中国企業の国際展開に資する日本企業とのM&Aやコラボレーションを積極的にサポートしていく考えだ。

 同代表事務所は、4月に従来の大阪・南港のアジア太平洋トレードセンター(ATC)に加え、日本企業との接点を増やすことを目的に大阪市中央区に新たにオフィスを設置。今年末までに専従要員を現在の2倍の8人に増やす。中央区の新事務所は、丁代表以下、主に行政との交渉や対中投資を担当。南港の事務所は、対日進出や投資などを専門に行う部門とする。

 上海を中心とする江蘇省や浙江省の有力企業は、事業の国際展開を図る意味からも日本企業との関係強化を求めるところが多く、M&Aやコラボレーションに積極的な姿勢を示す企業が増加している。このため、日本企業の中国進出支援に加え、中国企業の日本進出支援に乗り出す。

 中国企業による対日投資は、最終的な契約の詰めを行っている段階のものも含め4件程度が実現の見通しになり、投資総額は2億米ドル程度になってきている。新たな投資対象とのマッチングを図るべく、同事務所でミッションを組織することにした。

 具体的には、8月末から9月の第1回のミッションを手始めとして、1回当たり3、4社、年間2回程度のミッションを組織する考え。また、中国企業が求める日本企業についての情報を自治体を通じて発信し、ミッション派遣・セミナー開催地域も拡充していく考え。

 同代表事務所の丁首席代表は、「最初は慎重に行い、10社のミッション派遣で1社程度がパートナーを見つけられれば成功としたいが、代表事務所としては対日投資の条件整備も進めながら拡大を図りたい」としている。