ネットワークの監視・制御アプライアンス製品などを開発・販売するイスラエルのアロットコミュニケーションズ(エラン・ジィヴ社長)は、トラフィック管理の需要が高い日本市場を本格的に開拓する。

 同社は、企業内のソフトイーサ不正使用を制御するソフトなど新製品を5月下旬にリリース。今年度(2004年12月)下期中に通信キャリアやISP(インターネットサービスプロバイダ)向け販売で実績のあるシステムインテグレータと新たに販売提携するほか、日本支社の技術担当者を順次拡充する。これにより、今年度中には監視・制御アプライアンスのハードウェア製品で10台以上の販売を目指す。

 同社は今年2月、日本市場向けに主力製品でQoS、帯域、SLA(サービス品質保証制度)を管理するハードウェア「ネットエンフォーサーAC─1020」(価格約3000万円)を投入。また、4月下旬には、同ハード用ソフトとして、ネットワークの障害個所を警報する新たなシステムを加えた新版「ネットエンフォーサーV5.1」をリリースしたほか、5月にも同ソフトに企業内のソフトイーサの不正使用者を特定する機能を追加した。

 日本の企業で問題視され始めた、専門知識を必要とせず安価にVPN(仮想私設網)を構築できるソフトイーサやウイニーなどの企業内での不正使用を特定するソフトを整備。「日本の動向を捉えた新製品の投入を行った」(メハシェ・ムックター・インターナショナル・セールスバイスプレジデント)と、日本での需要増に期待している。

 「ネットエンフォーサーAC─020」は業界で初めて、2ギガバイトのスループットを実現した製品。スイッチやルータがネットワーク上に複数配置されたISPや大企業のネットワーク環境を必要とするユーザーに最適だ」(ムックター・バイスプレジデント)という。

 従来のISPに強みを持つ伊藤忠テクノサイエンス(CTC)とNTT-MEの販売パートナーに加え、大企業向けに実績のある新たなシステムインテグレータとも提携する計画だ。

 また、日本支社の技術担当者を2倍以上の10人体制とし、通信キャリアやISPだけでなく、大企業へも拡販する。

 同社のハード製品の顧客は現在、世界で約200社。このうち日本には数社に導入されているが、今年度中にはさらに10社程度に販売する計画だ。