ニュース

アクチュエイト レポーティングソフトで来年度末500社導入めざす 販売パートナーも拡充

2004/08/02 21:07

週刊BCN 2004年08月02日vol.1050掲載

 レポーティングソフト開発のアクチュエイトジャパン(小島康英社長)は、現在約370社の「アクチュエイト・シリーズ」国内導入企業を来年度末(2005年12月期)までに500社に増やす。今年度(04年12月期)の国内ライセンス販売が前年度比2倍に達する見込みで、来年度はさらに2倍のライセンス販売を目指す。需要の増大に対応し、ライセンス販売拡大のためにパートナーの拡充にも着手する。

 レポーティングソフトとは、企業の基幹系システムから販売データなどを収集して経営幹部や社員にレポートするシステム。大企業を中心に導入が進んでいる。欧米市場ではレポーティングソフトの導入がほぼ成熟期に達しているが、国内市場ではタイミングが少し遅れて導入ピークを迎えていることが、アクチュエイトジャパンの業績伸長率拡大に結びついた。

 アクチュエイト米本社のノビー・アキハ・マーケティング副社長は、「日本をはじめ、中国やインドなどでの導入が顕著に伸びている」と、アジア地域でのレポーティングソフトの導入が急速に進んでいると話す。

 販売拡大が見込まれることから国内販売パートナーの拡充にも着手する。これまで1次販売パートナーが約10社、1次販売パートナーからライセンスを仕入れて販売する2次販売パートナーが約10社の体制だったが、来年度末(05年12月期)までは1次販売パートナーを20社、2次販売パートナーを30社に増やす。

 今年10月には、企業情報統合(EII)技術を組み込んだレポーティングソフトの新バージョン「アクチュエイト8」の販売を始める予定で、来年度のライセンス販売も今年度と同様の前年度比2倍を目指す。

 EII技術とは、昨年7月に買収したニンブルテクノロジーが保有していた技術。企業の基幹系システムなどから取り出したデータを直接、ポーティングソフトへ出力することができる。これまでは、一旦、レポーティング専用のデータベースを仲介させる必要があったが、直接アウトプットすることでレポーティングシステムの導入がより低コスト、短期間で行えるようになる。

 アクチュエイトジャパンの小関康猶・マーケティングアンドアライアンスディレクターは「EIIを使うことで、データベースと連動するための特別なソフト開発をすることなくレポーティングソフトが導入できる」と、開発コストを大幅に削減できるだけでなく、導入期間も短縮できると話す。
  • 1