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大阪府 電子申請の体験サイトを開設 運用開始前に操作性チェック

2004/09/06 21:09

週刊BCN 2004年09月06日vol.1054掲載

 大阪府は、2005年1月から運用を計画している電子署名に対応した電子申請の操作性検証を目的に、電子申請体験サイトを開設、1日から運用を開始した。9月30日まで、公的個人認証や商業登記などに関連する12種の体験用申請手続きを体験できる。大阪府ではその結果を踏まえ、システムの修正や手続き画面の作成などを行うことにしている。

 大阪府では「バーチャル府庁」構想に基づき、情報公開や電子相談などの体制整備を進めている。しかし、公的個人認証は、国の法整備やそれを踏まえた環境整備などの必要があり、当初計画より遅れていた。今年1月から公的個人認証サービスが可能になったことを受け、各自治体がシステム整備を進めており、近畿の他の府県でも05年からの運用を予定している。大阪府は、府民にも参加してもらう形で操作性を検証し、その結果をシステム整備に反映させることを目的として、体験サイトを開設した。

 今回の体験サイトに組み込むのは、公的個人認証と商業登記に関連するものが中心。具体的には、公的個人認証にかかわる技能士章再交付申請書や旅行業事業廃止届出書、商業登記にかかわる宗教法人事務所備付け書類の写しの提出、その他として年間受付件数の多い調理師業務従業者届など12種類。申請者の資格や要件は設定せず、使用データも架空のものとしており、誰でも電子申請を体験できる。実際の本格運用開始時には、100種程度の手続きが可能なように計画しているが、操作性確認の体験版としては今回の12種でカバーできるとしている。

 大阪府では、府民からの意見を参考にして、必要な場合はシステムの修正を行う。同時に、手続き画面の作成にも着手し、05年1月から本格的に電子申請システムの運用を開始する計画だ。
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