【ソウル発】ワールドワイドの携帯端末市場でトップシェアを争う三星電子は、新機種のデザインと新技術の先行公開を控えることにした。国際展示会などで優秀なデザインと最先端技術を公開すれば、競合企業のコピーや特許盗用される恐れがあるとして、これを未然に防止するための措置であるとしている。

 三星電子は、1月6日から米ラスベガス(ネバダ州)で開かれたCES(コンシューマエレクトロニクスショー)に参加したが、展示会の主催者であるCEA(コンシューマエレクトロニクスアソシエーション)の「CES革新賞公募展」には新しいデザインと機能を公開せず、新機種の中からごくわずかな数しか出展しなかった。今春のCeBITと連携した「iFデザイン賞公募」にも出品を最小限にとどめる方針だ。

 三星電子が99年に世界初公開した超小型テレビフォンと超小型腕時計型端末はギネスブックに登録され、世界初のMP3フォンはCES革新賞を受賞した。同じく世界最高の500万画素カメラ付き携帯電話機や視覚的に安定感がある横に回転するLCD(液晶ディスプレイ)搭載の新機種などを次々と発売している。

 しかし、これらの新技術は公開された途端にコピーされ、結果的に価格競争につながってしまった。三星電子は今後、「先端デザイン非公開」方針により、競合メーカーによるデザインコピーや技術模倣を防いで、市場支配力をより強化できると期待している。

 三星電子は、デザインが製品購入につながる最も重要な要素になっているため、商品企画段階からデザインを最優先する「先行デザイン」制度を取り入れている。「CES革新賞」として毎年2-3機種が受賞作に選定されていた三星電子の携帯電話機だが、これからは受賞作がぐっと減りそうだ。

 しかし、同社では、受賞で知名度を上げるより、先端機能と革新的デザインが同社の携帯端末の最大のセールスポイントであることを印象づけるための戦略の方が重要だと見ている。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)