同志社大学(八田英二学長)と同志社女子大学(森田潤司学長)の学生6人が、ファイルメーカー(宮本高誠社長)と共同で、大学生活を快適に過ごすための「こんなん欲しかってんキャンパスツール」を開発した。

 産学官連携プロジェクトを通じた人材育成を目的とする「同志社ローム記念館プロジェクト」の一環で、データベースソフト「ファイルメーカープロ7」を使用して開発した。学生生活での活用を基本としているが、卒業後にも使える内容で、全国の学生や社会人も活用できるよう同志社ローム記念館(http://rohm.drm.doshisha.ac.jp/project/contents/)およびファイルメーカー(http://filemaker.jp/campustool/)のホームページから無料でダウンロードできる。

 プロジェクトメンバーは、同志社大大学院の横田徹さん、同志社女子大学芸学部情報メディア学科の井ノ倉沙織さん、寛司絢子さん、三浦慶子さん、二山晃子さん、山上有莉香さんの6人。プロジェクト責任者として同志社女子大の関口英里助教授、企業担当者としてファイルメーカーの一ノ倉香氏がサポートしたが、直接的な指導は行っておらず、設計・開発は学生の独力だという。

 「授業ツール」は、出欠や提出課題の管理、講義ノート・配布資料の整理などに用いるもので、あらゆるファイルを取り込み、検索もできる。論文やレポート作成のための「資料ツール」は、参考にした書籍、論文、雑誌、ウェブサイトなどをまとめて管理し、使用資料の一覧表示も可能。さらに「住所ツール」は、先輩も含めたサークルやゼミなどの名簿を管理するためのもので、結婚後のことも踏まえ、旧姓欄なども設けた。いずれも「あの時、調べた資料は」、「OBにもスムーズに連絡をとりたい」といった学生のニーズから発想したものだが、会議資料の整理など、社会人でも十分に利用可能。

「もどかしいほど時間がかかることもあったが、企業としては(妥協するのでなく)品質を追求するということを考えてもらうという姿勢でアドバイスした」(一ノ倉氏)というように、万事順調というわけではなかった様子。しかし、「自分に関する情報をデータベース化することで、自分が見える。情報を集め、管理する楽しさを、他の人にも感じてもらいたい」(寛司さん)といえるまでになった。

 ファイルメーカーの宮本社長も「身の回りの全てがデータベースになることを理解してもらえようだが、それをより多くの人に知ってもらうためにも無償提供する。産学連携の2次フェーズ、3次フェーズも考えたい」と、今後の継続の可能性も示唆した。