KVM(CPU切替機)スイッチを主力製品とする日本ラリタン・コンピュータ(伊藤友明社長)は、昨年4月に買収した独ペッパーコンの製品でIPを経由して離れたデバイスでリモート操作できるKVMオーバーIP機器やOEM(相手先ブランドによる生産)ソリューションなどの国内販売を拡大する。ペッパーコン製品は国内で販売実績がほとんどないが、「国内でもサーバーを複数管理する企業が増え、遠隔管理の需要が見込める」(磯崎順信・ペッパーコン事業部長)と判断。今年度(2005年12月期)中にサーバーに組み込み販売できるディストリビュータなどを数社開拓する。

 独ペッパーコンは昨年4月、米ラリタンが買収し、ラリタンのOEM部隊に位置付けられた。KVMスイッチのIPリダイレクション部分を強化するサーバやネットワークのリモート管理製品を開発・販売している。

 ペッパーコン製品のうち、IPを経由してKVMを延長してリモートでサーバーを管理できるKVMオーバーIPエクステンダー「LARAeco(ララエコ)」は、この種のデバイスで業界最小サイズ。ビデオ、キーボード、マウスの各信号の送信速度が他社製に比べ高速なのが特色。販売先は、SOHOから大企業まで幅広く、サーバーを複数管理する企業への導入を見込む。

 ララエコは、ラリタン製品とセットまたは単体でシステムインテグレータやディストリビュータを介して販売する方針だ。

 OEMソリューションとなるPCI(パソコン内部のパーツを結ぶデータ伝送路)カード製品は、VGA(ビデオ・グラフィックス・アレイ)搭載の「eRICⅡ(エリックⅡ)」と、マザーボードのVGAを経由して利用する「eRIC express(エリック・エクスプレス)」の2製品。主にサーバー用のマザーボードに組み込み販売する。

 エリックを利用すると、IPやLANを介して離れた場所のパソコンから、サーバーの再起動やOSの再インストールなど、部品交換を除きすべてを遠隔管理でき、欧米の銀行などに導入が進んでいる。

「企業のサーバールームは業務拡張にともない分散化する傾向にある。ペッペーコンとラリタン製品を使えば、1か所で効率良くサーバーを管理できる」(磯崎事業部長)と、国内での需要に期待している。

 同社は、ラリタンの販売店に加え、新たなネットワーク技術に長けたディストリビュータ数社を開拓。エリックなど組み込み製品をサーバーメーカーにもOEM供給していく。