キヤノン販売は、10月中旬から発売したA4対応のカラーレーザープリンタ「Satera(サテラ)LBP 5000」で買い換え需要を促進する販売戦略を展開する。「モノクロからの買い換えはもちろん、インクジェットプリンタに流れているユーザーの獲得にも力を入れる」(寺久保朝昭ビジネスプロダクト企画本部ページプリンタ商品企画部ページプリンタ販売企画課主任)ことでシェアアップを図る考えだ。

 「オフィスで購入されたインクジェットプリンタは2004年で62万台とのデータがあるが、その5%を獲得すれば3万1000台。また、A4モノクロプリンタの年間販売台数は約30万台だが、5%のカラーシフトで1万5000台のマーケットになる。現在のA4カラーレーザープリンタの市場規模は約6万台だが、これを早期に2倍に拡大させる」(同課・孫田貴行氏)のが基本戦略だ。

 同社はレーザービームプリンタ(LBP)トータルで見れば、国内トップシェアで29%を確保している(ガートナーデータクエスト調べ。04年実績)が、カラーLBPに絞れば18.9%で3位に落ちる。要因は「弾不足」(寺久保主任)だった。

 今年4月にA3対応のタンデム機LBP5900(カラー、モノクロとも毎分30枚)/LBP5600(同22枚)を投入して以降は、順調にシェアは拡大、「6月からは30%近いシェアでトップを維持している」(寺久保主任)という。こうした勢いに拍車をかけるのが、今回のLBP5000。タンデム方式で、カラー、モノクロとも毎分8枚、標準価格は7万4800円だが、実売は5万9800円を想定している。

 「もともとA4機市場は03年に投入したLBP5200で当社が市場を切り拓いてきた。その後各社も参入、市場は拡大傾向にあるが、その背景にはインクジェットプリンタからの置き換えが進んでいることがある。オフィスに導入されたインクジェットは00年は117万台だったが、04年には複合機を含めて80万台にとどまった。ユーザーがLBPに流れているためだ。仕事で使うには、LBPの方が適していることはわかっていても、本体コストの安さ、省スペース性などからインクジェットを購入している層は相当あるはずで、今回の新製品はこうした層を念頭に置いて開発した」と孫田氏は強調する。

 LBP5000の特徴は、①独自のオンデマンド定着方式で、ウォームアップ0秒のクイックスタート②幅407×奥行365×高さ376ミリ、重量約16Kgと、クラス最小/最軽量を実現したコンパクトボディ③フロントオペレーションで省スペース④消耗品交換もインクジェット以上の簡単操作で可能──など。

 「タンデムは小型化が難しいとされてきたが、その壁を破り、フォーサイクル並みのコンパトクさを実現した。また、価格も4-10枚機ゾーンで最も安い。インクジェットプリンからのシフトを加速させる実力を十分持っている」(寺久保主任)と自信を見せる。競合メーカーでは、リコーがインクジェット方式のジェルジェットプリンタを持ってオフィス市場を開拓しているが、「仕事で使うなら、LBPの方が絶対に適している」(孫田氏)。

 販売は、量販店の店頭販売と、訪販系のルートも活用する。「価格からいえば、店頭ルートの商品だが、システムに組み込んで分散配置するには最適のマシンなので、訪販系ルートにも力を入れていく」(寺久保主任)意向だ。