インスパイア(成毛眞代表取締役CEO)グループで、セキュリティソフト開発・販売のアップデートテクノロジー(UTC、板東直樹社長)は、日立ソフトウェアエンジニアリング(小川健夫社長)と協業し、日立ソフトのセキュリティソフト「秘文」と、UTCのマイクロソフト製ソフトの修正プログラム(パッチ)配布ツール「アップデートエキスパート」を組み合わせた「アップデートエキスパート秘文 AE IC」を共同開発した。情報システム管理者は、秘文を各パソコンに自動配布でき、インストールによる手間を削減できる。情報セキュリティ対策が遅れている中小企業向けに2月1日から販売する。

 新製品はパソコン内のHDDやフォルダ、外部メディアにコピーするデータを暗号化・複合化するソフトを、情報システム担当者が各クライアントPCにセキュリティポリシーを設定した状態で自動配布できるようにした。

 これまで情報システム担当者が日立ソフトの「秘文」シリーズの暗号化ソフト「秘文 AE Information Cypher」を導入する際、各PCにそれぞれ手作業でインストールする必要があったが、UTCのプログラム自動配布ソフト「アップデートエキスパート」と組み合わせることで、その手間を省けるようにした。

 UTCはこれまでアップデートエキスパートに特化し、社員数50─100人の中小企業を対象に、マイクロソフト製ソフトの修正プログラム自動配布ツールであるアップデートエキスパートを販売してきた。しかし、総合的なセキュリティ対策を提供するためには、「他のセキュリティソフトを提供する必要性を感じていた」(永来真治・取締役営業担当)ことから日立ソフトとの連携に踏み切った。一方、日立ソフトは、秘文の導入企業が中堅から大企業が中心であり、中小企業への拡販方法を模索。両社の狙いが一致したことで共同開発に至った。

 新製品は、UTCを販売元として2月1日から販売開始する予定で、大塚商会などUTCが組織化した販売パートナーを通じて拡販を図る。日立ソフトも販売パートナーの1社として同製品を取り扱う。

 価格は1年間50ライセンスで21万円。導入する際にはアップデートエキスパートが別途必要。アップデートエキスパートの価格は、50台のPCの場合で1年間16万3000円。発売後1年間で100万ライセンスの販売を目指す。

 永来取締役は、今回の協業について、「秘文が最初で最後なわけではなく、今回のような共同開発は他社製ソフト、他ジャンルの製品でも横展開できる。今回を第一弾として、他社製ソフトとの連携をさらに進めていきたい」と話している。

 「秘文」シリーズは、1998年の発売以来、昨年末の段階で2400社、200万ライセンスを販売した実績を持つ、情報漏えい対策分野の有力ソフト。