ウィルコム(八剱洋一郎社長)は、「ウィンドウズ モバイル5.0」を搭載したPHS「W-ZERO 3」拡販に向けて、SIerやソフトメーカーとの連携を強める。情報システムや業務アプリケーションとの連動が強みであるW-ZERO3の特徴を生かすために、業務ソフト開発会社やシステム構築会社と協力してソリューションを共同開発する。連携するSIerは10社程度とする予定。個人ユーザーがメインの同社製品について、法人市場の開拓に本腰を入れる。

 W-ZERO3は、OSに「ウィンドウズ モバイル5.0」を採用しており、他のウィンドウズ上で動く業務アプリケーションを移植しやすい。また、マイクロソフトの「ワード」や「エクセル」などの閲覧・編集機能を装備、QWERTY配列のキーボードや無線LAN機能も内蔵している。このため「業務での利用範囲が広い端末」(瀧澤隆・執行役員ソリューション営業本部長)と位置づけている。ただ、全出荷台数の約90%は個人が購入しており、法人への販売が強化ポイントになっていた。

 法人市場開拓に向けて瀧澤執行役員は「端末、定額通信サービス、そして情報システムをセットで販売しユーザーに負担をかけないことが重要」と判断。業務アプリケーションを開発・販売するほか、システム構築を手がけるSIerと連携し、SIerが持つITサービスメニューに、W-ZERO3と定額通信サービスを組み込んでもらうことで、法人市場を開拓する考えだ。大塚商会はすでに、W-ZERO3と自社の情報系ソフト群「eValue」を連携させた新モバイルソリューションを開発している。

 PHS販売でウィルコムは、回線販売事業者や携帯電話端末の代理店に依存するケースが多かったが、W-ZERO3に関してはSIerなど情報システムの構築に強い企業を代理店として強化する。10社程度のSIerと組む計画だ。

 ウィルコムの加入者数は、3月末の段階で389万1900件と過去最高を記録した。このうち法人の利用比率は45%で、個人ユーザーが店頭やネットなどで購入するケースが多い。