NPO(特定非営利活動法人)のエルピーアイジャパン(LPI─J、成井弦理事長)が運営するLinux技術者の認定資格制度「LPIC」の受験者が5月末で5万8000人を突破した。LPICはITベンダーが独自に展開する認定制度とは違い、中立的な立場でLinux技術に対して評価する。そのため、ベンダーが持つ技術に依存することなく、総合的なLinux技術の指標となるとして開発者から注目を集めはじめている。来年1月には新たな上級者向け試験を追加する予定で、2-3年以内に累計受験者数で10万人の突破を見込んでいる。

 「LPIC(Linux Professional Institute Certification)」は、世界共通のLinux技術者の認定試験で、全世界で12万人以上の受験者がいる。日本国内での受験者数は今年5月末の段階で全世界の約半数を占める5万8400人となった。全体の6割が社会人で残りが学生という。

 運営本部は、カナダのトロント市にあり、LPI─Jは日本支部で2000年7月から活動を開始した。日本以外にも10か国以上に支部がある。

 LinuxディストリビュータなどITベンダーが自社製品の技術に関して試験・認定する資格制度とは違い、LPICは「中立的な立場で、ベンダーニュートラルにLinuxの技術力を総合的に試験し認定する」(成井理事長)。LPI─Jのスポンサーとして、ミラクル・リナックスやターボリナックスなど複数のLinuxディストリビュータが参加しているほか、NECや富士通、日立製作所などLinux事業を強化する大手コンピュータメーカーもメンバー。合計15社がスポンサーだ。

 試験および認定コースは、基礎的な知識・技術の「レベル1」と、応用的なスキルも問う「レベル2」の2つ。レベル1では、「インストール」や「コマンド」などの基本的な知識を問い、レベル2では「モジュール」や「ファイルシステム」、「Samba」などについて試験する。それぞれの試験時間は90分で、60-65個の筆記問題の解答結果で合否を判定する。

 パソコン教室やIT系専門学校など約30の企業・団体が「LPICアカデミック認定校」として教育および試験の運営を代行している。合格者数は、5月末時点で「レベル1」が1万5652人で、レベル2が3436人。

 LPI-Jでは、来年1月には「レベル3」を新たな試験コースとして始める計画。「UNIXやWindowsも入っている情報システムでLinuxをどう組み合わせてインテグレーションしていくかなど、SIのためのより具体的な知識とスキル内容を問う」(成井理事長)ことにしている。

 コースの充実を図ることで、Linuxの認定資格制度の標準を目指す。受験者数は今夏で累計6万人を突破するのは確実で、2-3年以内に10万人の突破を予定している。