6月28日に日立情報システムズの社長に就任した原巌氏は、今後の事業方針を明らかした。パッケージを中心としたシステム構築事業と情報システムのアウトソーシング事業に集中する。また、今年度からアジアを中心とした海外市場に進出する計画も示した。前社長の戦略をほぼ引き継ぐが、利益よりも売り上げとシェア拡大を重視する新戦略を進めていく。

 日立情報システムズの昨年度(2006年3月期)の売上高は1761億4300万円で、一昨年度並みの実績にとどまった。原社長は、「当社の力を考えれば、売り上げを飛躍的に増やすことができる。利益も当然重要視するが、当面は売り上げアップを軸に事業戦略を進めたい」との路線を明らかにする。特にシェアにはこだわる姿勢をみせており、各事業部門がターゲットにおいている業種や製品分野で、「それぞれ40%のシェアは獲りたい」と強気の目標を立てている。

 具体的に力を注ぐ事業としては、パッケージを中心としたシステム構築事業の「PAI(パッケージド・アプリケーション・インテグレーション)」と、アウトソーシング事業の「CBO(センター・ベースド・オペレーション)」。PAIとCBOは前社長が打ち出した事業モデルであり、これをほぼ引き継ぐ方針だ。

 また、今年度から海外市場へも進出する計画。中国を中心としたアジア地域をまずはターゲットとしている。アジア地域に進出した日系企業の現地法人の情報システム構築や保守・メンテナンスサービスを受注していく考え。今年度は準備期間としているが、「3年後には全売上高の10%を海外市場で占めるまでに成長させる」(原社長)。

 原社長は、06年1月から日立製作所の執行役常務情報・通信グループ副グループ長兼CSO(最高セキュリティ責任者)を務め、4月からは日立情報システムズに移り6月28日に社長に就任した。日立製作所では、子会社の日立ネットビジネス社長時にアウトソーシング事業を立ち上げた実績もある。