マイクロソフト(ダレン・ヒューストン社長)は9月8日、都内のホテルで、同社が初めて日本市場に投入する業務アプリケーション製品の第一弾として、CRM(顧客情報管理)「Microsoft Dynamics(ダイナミックス)CRM3.0」日本語版を発売すると発表した。同CRMは当初、ISVやSIerなど販売パートナー50社と連携して拡販する。発表会で宗像淳・業務執行役員は「この製品で日本のCRM市場にパートナーと一緒に参入する」と、パートナーの既存製品と連携したソリューションで、新市場を切り開く考えを示した。

 今回のCRMは、上位版の「Microsoft Dynamics CRM 3.0 Professional Edition」と、エントリー向けサーバー製品「Windows Small Business Server」専用の「同3.0 Small Business Edition」。いずれも、クライアントとサーバーの各ライセンスを用意している。

 同CRMの特徴について、ヒューストン社長は「eメールシステムと完全統合できる操作性やExcel連携により動的ワークシートが作成できる可視性、企業独自の要件に応じ安価に実装できる拡張性があり、大規模から小規模まで導入できる」と説明した。

 宗像・業務執行役員は「CRMの枠にとらわれず、SFA(営業支援システム)などパートナー製品を加えて企業に導入できる」と、「協業モデル」であると改めて強調した。このCRMをプラットフォームとしてテンプレートを提供する「拡張型」、拡張製品を開発する「連携型」、自社製品に組み込む「組込型」があり、それぞれの方式でパートナー50社との協業に成功した。

 この日、パートナーとして参加を表明したのは、大塚商会や沖電気工業、オービックビジネスコンサルタント(OBC)、デルなど。大塚商会は自社の情報系ソフト「eValueシリーズ」やERP(統合基幹業務システム)「SMILEシリーズ」などと連動させ、「マイクロソフト製品を導入する企業に、カスタマイズして提供していく」(片倉一幸・取締役)という。沖電気工業は、自社のコンタクトセンター向けソリューション「CTstage」などとCRMを連携させる。同社の坪井正志・IPシステムカンパニープレジデントは「今回のCRMの柔軟性に驚いた。IP-PBXなどと連携させ、カスタマイズ費用の少ないコンタクトセンターを実現できる」と話す。

 ダイナミックスCRMは、世界で月300件のペースで導入が進んでいる。ヒューストン社長は「当社の新たな核となる戦略的に極めて重要な製品。特に中堅中小企業に劇的な変化をもたらす」と、積極的な拡販をすすめていく方針だ。