NEC(矢野薫社長)は、国内で急速に普及するオープンソースソフトウェア(OSS)のアプリケーションサーバー「JBoss」に対応した業務構築運用基盤のミドルウェア「MCOne(エムシーワン)ver.4.7」の販売を開始した。

 OSSベンダーのレッドハットが「JBoss」を買収したことで、在庫管理など部分的な業務アプリケーションでも利用が拡大すると判断。「JBoss」環境で業務アプリケーション障害の迅速な解決や運用ミス防止を目指す企業などへ売り込むほか、ISVの製品にOEM供給することなどを検討している。

 エムシーワンは、NEC製アプリケーションサーバー「WebOTX」や日本BEAシステムズのアプリケーションサーバー「WebLogic」の付加価値製品として2000年12月に初期版が登場した。このうち、「JBoss」に対応した機能としてはまず、システム構成を意識せずに業務運用最中でも「業務単位」で複数アプリケーションサーバーに一括配置することができる。

 「通常、各アプリケーションに新要件を入れる際は、ユーザー企業の長期休暇などを利用し、運用停止の状態で行うが、エムシーワンは運用したままの状態で置き換えができる。また、配置方法を簡易化したので、配置ミスによるシステムダウンを防止できる」(宮裕子・第二システムソフトウェア事業部主任)としている。

 また、業務アプリケーション障害を迅速に解決する「障害解析性」に関する機能も提供している。トレース(アプリケーションの実行状態を監視する方法)情報を採取する機能を、プログラムを修正せずに組み込める。障害発生時に、その瞬間を逃さずトレース情報を採取でき、不安定な状態で再現を待ち続ける必要がない。「WebOTX」と「WebLogic」向けでは、他の追加オプションがあり、「JBoss」にも順次加える。

 企業のシステムを請け負うSIerでは、業務アプリケーションの運用で障害を防止するため、運用管理者のスキルを向上したり、高信頼のハードを導入するなど対策を講じてきた。

 しかし、調査会社ガートナーの調査によると、システムダウンの要因は、80%が人為ミスで、運用操作ミスとアプリケーションの不具合によるものだ。今回の製品は、こうしたミスを防止するのに役立つとしている。

 これまで「エムシーワン」は直販を主体にしてきたが、チャネル販売も強化する。さらに、ISVと連携し、業務アプリケーションに同製品をOEM供給するプログラムを開始する計画だ。今後3年間で3500システムの販売を見込んでいる。