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エムオーテックス マネジメントウェアを投入 中小企業ユーザーの開拓目指す

2006/09/25 18:02

週刊BCN 2006年09月25日vol.1155掲載

 ソフト開発のエムオーテックス(高木哲男社長)はグループウェアやワークレポートなどの機能を搭載した中小企業向けのマネジメントウェア「ランスコープ・エコ」を9月25日に発売した。これまでネットワークセキュリティなどの分野で売り上げを伸ばしてきたが、ユーザー層は大企業が中心だった。ランスコープ・エコの投入で新たに中小企業ユーザーの獲得を目指す。マネジメントウェアの製品化は今回が初めて。

 マネジメントウェアはスケジュール管理などの「グループウェア」とアプリケーションの利用時間やメールの送信数、作成ファイルなどパソコン操作記録が一覧できる「ワークレポート」などの機能を融合させた新しいジャンルの製品として売り込む。

 インスタントメッセージなどの「コミュニケーションツール」や社員の目標管理などの「営業支援ツール」、パソコンやソフトウェアの「資産管理」などの機能も加えた。

 ワークレポートや資産管理などの機能はネットワークを経由してパソコンの動作環境を監視する同社オリジナルの技術を応用した。この技術はトップクラスのシェアを誇るネットワークセキュリティ製品「キャットシリーズ」のベースにもなっている。

 グループウェア単体でみるとIBMのロータスノーツやサイボウズ、マイクロソフトなどが先行しているが、「ワークレポートなどの機能を融合させたマネジメントウェアに仕上げたことで差別化を図る」(高木秀人・経営企画課部署長)と話す。

 既存主力製品のキャットシリーズはすでに大企業を中心に3000社余りのユーザーを獲得していることから従来のように高い伸びを維持していくのは難しい状況にある。

 今回のエコシリーズでは、これまで着手できていなかった社員数200人以下の中小企業を主なターゲットにすることでユーザーのすそ野を広げ、事業拡大を目指す。

 エコシリーズは発売後1年間の販売数で2000社、売上高では約5億円を見込む。1社あたり50ユーザーがボリュームゾーンになるとみている。販売パートナーは2007年3月末までに100社程度に増やす。エコシリーズをはじめとする大型新製品の投入や既存製品の伸びなどから今年度(07年5月期)の全社売上高は前年度比約43%増の50億円、経常利益は同約39%増の32億円を見込む。
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