米アイシロン・システムズは、一般オフィスへのクラスタストレージ機器導入に力を入れている。主力製品であるクラスタストレージは、ユーザー企業がエンタテインメントや放送など大量のデジタルコンテンツを所有する企業が中心。そこで、データ保護や管理の観点から製品の優位性を訴えていき、ストレージ市場で主導権を握りたい考えだ。日本では、データ保護・管理の新ソフト「スナップショットIQ」と「スマートコネクト」の提供を今年10月から開始した。

 同社が力を注いでいる地域は日本や欧州など。グローバルセールスパートナーズ担当バイスプレジデントのトム・ペティグルー氏は、「米国以外の地域は、100%間接販売。新規市場を開拓していくためにも、販売代理店との連携強化が重要になってくる」という。日本では、今年10月に販売代理店向け支援制度を大幅に増強。現状で10社弱の販売代理店を、来年末までに20社程度に増やす方針を掲げている。ワールドワイドでは、販売代理店に特化した専門組織を設置。販売代理店の増加で「製造や金融などでの新規開拓を加速させる」としている。

 今年10月に提供を始めた「スナップショットIQ」と「スマートコネクト」は新しい市場に参入するためのアプリケーションソフトだ。「スナップショットIQ」は、約1秒でスナップショットを作成でき、1つのディレクトリに最大1024個のスナップショットを保存できる。「スマートコネクト」は、ストレージ側で多数のクライアント端末を管理できることが特徴だ。

 同社は、クラスタストレージ市場でトップレベルのシェアを確保しているものの、ストレージ市場ではシェアが低い。エンタテインメントや放送などニッチな業界に特化しているためだ。「市場での主導権を握るためには、業界を広げていくことが重要」と判断し、同社にとって新しい分野のアプリケーションソフトを市場に投入したわけだ。まずは、クラスタストレージ市場で50%以上のシェアを獲得し、圧倒的な地位を築くことに力を注ぐ。「ほかのストレージメーカーと戦略的なアライアンスを組み、クラスタストレージを広げていくことも視野に入れる」としており、将来的にストレージ市場での主導権を握るロードマップを描いている。