【上海発】2006年10月26日、第4回中国国際ネットワーク文化博覧会(英語名:DIGICHINA)が北京展覧館にて開催された。共産党指導部の李長春氏(政治局常務委員)と中央政府、北京市政府の宣伝および文化所管幹部が開幕式に出席したことからも同会の重要性を測ることができる。世界中で注目を浴びるネットワーク文化産業は、豊かな題材を持っている中国にとって有望な成長分野であり、今後、デジタルコンテンツ産業の振興に力を入れる。

 「ネットワークは世界に繋がり、イノベーションは未来へ導く」が今回のテーマ。博覧会は4日間の日程で、内外から約80社が出展した。ネットワークゲームが依然として主役ではあるが、従来の博覧会と比べると、アニメーション産業における新たな成長が注目すべき点だ。

 不景気のためか、ハードウェアメーカーやスタンドアロンゲームメーカーは不参加。出展社はネットワークゲームや動漫(=動画+漫画)業に集中しており、純粋なネットワークコンテンツ産業の展示会になった。

 これまで中国では海賊版が氾濫していたため、PCゲームやビデオゲームは大きく発展できなかった。しかし、ネットワークゲーム時代がやってきて、権利侵害が容易に防げること、課金の問題が解決されたことで、大量の投資と大勢の消費者を引きつけることが可能になった。今や、ネットワークゲームには、若者だけでなくサラリーマンも夢中になっている。盛大ネットワーク、第9城市などの上場企業を育てたこの産業には、以前からの「ドットコム企業」も参入し始めている。

 中国社会科学院が発表した「2006年中国文化産業発展報告」によると、今年、中国ネットワークゲームの市場規模は80億元を上回る。今年に入ってからは国産ゲームの登場と、ゲームの無料化が注目すべき点だ。ユーザーには無料でゲームを楽しんでもらう一方、アバター・武器・道具・衣装などを販売することや広告掲載で利益を得るビジネスモデルがはやっている。

 中国に、文化コンテンツ産業を振興する意欲は特に強い。理由として、(1)コンテンツは価値観、文化、観念につながるもので、イデオロギーを重視する共産党政権は外国のコンテンツに市場を占領されることを懸念していること(2)豊富な歴史・社会題材を誇る一方、コンテンツ産業の遅れを懸念する声が共通の社会認識になっていることが挙げられる。

 今回の博覧会では、動漫メーカーや動漫トレーニング会社が数多く出展し、目立つ展示ポジションを占めていた。

 このジャンルでは、出展社数や規模は前回より大きく伸びたという。国家の助成政策が充実するにつれて、動漫産業の高速成長が予測される。
魏鋒(ウェイ・フェン=ACCS上海事務所所長、Shanghai@accs.or.jp)