富士通(黒川博昭社長)は、システムを安定稼働させる機能に加え、「金融商品取引法」に対応して正しく運用していることを証明できる統合運用管理ソフトウェアの新版「Systemwalker V13.1」シリーズを11月から順次販売を開始した。ITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)を活用して、運用プロセスからシステム操作まで総合的に統制できる。ヒトの介在する運用面を監視したり、複数の他社運用管理ソフトを含めて統合できるのが特徴だ。富士通は、企業システムをアウトソーシングするベンダーや保守・運用ベンダーなどへ売り込む。

 これまでは、システムを安定稼働させることに重きが置かれた統合運用管理ソフトだが、「金融商品取引法」の内部統制強化に対応するため、「システムが正しく運用されていることを証明する必要が出てきた」(今井辰己・プロダクトコンサルティング部部長)と、ITILに基づき、ヒトの介在する部分も含め、運用プロセス統制に関する機能を強化したという。

 同シリーズのうち、新製品として今回リリースした「Systemwalker IT Process Master V13.1」は、運用プロセスをワークフローと電子帳票で、運用担当者などの役割や責任、作業手順を明確化できる。同製品は運用プロセスの履歴や監査ができ、正しい運用状況を証明することもできる。

 また、部分的に機能を拡張した「同Centric Manager V13.1」では、ネットワークやサーバー、ストレージなど、複数のインフラ部分の運用管理情報を統合的に監視する機能や、これまでマルチベンダーで対応できなかった他社の運用管理ソフトを含めて、一括してプロセスを統制できる機能を加えた。

 複数のシステムに複数の運用管理ソフトを導入している企業は、同製品を利用すれば、運用管理・監視が一元化でき、作業負担が軽減できる。「旧バージョンでも、他社の運用管理ソフトを含めて統合管理することは可能だったが、管理情報を1つにみせることができなかった」(今井部長)と、既存システムを生かし、内部統制に対応した運用管理ができ、作業を効率化できると強調する。

 このほか、システム全体が計画通り稼働していることを証明する新製品「同Availability View V13.1」を出す。同製品は、システム運行計画と実際の稼働履歴を比較した管理をすることができ、ITILに基づく「サービスデリバリ」の「可用性管理」や「ITサービス継続性管理」を担保できる。

 富士通は、企業システムを預かるアウトソーシングベンダーや、システム構築と保守運用をワンストップで手がけるSIerなどへ売り込む。今井部長は今後について、「サービス別に運用管理するSOA(サービス指向アーキテクチャ)の考え方を出していく」と、次の「Systemwalker」の方向性を示す。