調査会社のノークリサーチ(伊嶋謙二社長)は、中堅企業市場の運用管理ソフトの実態調査をまとめた。中堅企業の運用管理ソフト導入率は2割にも達していないことや、メーカー別シェアでは日立製作所と富士通の2強争いであることが分かった。未導入のユーザー企業のうち約35%は導入を検討。飽和感がある大企業市場とは違い、需要が眠っていることが明らかになった。

 この調査は、年商50-300億円の中堅企業664社に対して実施したもの。期間は昨年7-11月。同調査で指す運用管理ソフトとは、基幹系業務におけるバッチ処理や事務処理業務システムを常時監視し、不具合が起きた際にシステムを復旧させるソフトをいう。

 レポートでは、運用管理ソフトを導入済みの企業は全体の17.7%にとどまった。ただ、「導入を検討している・関心がある」との回答が35.2%となった。運用管理の機能別でもっともユーザーの導入意欲が高い分野は、「セキュリティ管理」。「導入を検討中または関心を持っている」との回答が29.1%を占めた。そのほか関心の高い分野は、「ソフトウェアの資産・配布管理」「ネットワーク管理」「帳票・電子フォーム機能」の3カテゴリ。一方、関心が低かったのは「ジョブ管理」と「稼働状況監視」。

 ノークでは「中堅企業では導入率が思った以上に低かったが、関心は高い。内部統制の仕組み構築を意識して需要は高まっていくだろう」(伊嶋社長)と分析。潜在ニーズが強いことを強調している。

 一方、製品別のシェア順位は、日立製作所の「JP1」がトップで33.0%を獲得している。2位は24.3%で富士通の「Systemwalker(システムウォーカー)」、3位は7.0%で日本IBMの「Tivoli(チボリ)」、4位は6.1%で日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の「Open View」となった。2位と3位間でのシェア差が大きく、日立と富士通が中堅市場で先行していることが判明した。年商50-100億円の企業の場合は、日立と富士通のシェアは同率で、富士通は中堅企業のなかでも小規模な事業所に強いことが分かった。

 ノークによると中堅企業に的を絞った運用管理ソフトの市場実態調査は、業界初という。