大手SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)スイッチメーカーの米ブロケードコミュニケーションズシステムズ(マイケル・クレイコーCEO)が、競合関係にあった米マクデータの買収を完了し、新規事業に着手する体制を整えた。SAN市場では不動の地位を確立、次のステップではFAN(ファイル・エリア・ネットワーク)など次世代製品の販売を軌道に乗せる。30%以上の成長率を維持していく計画だ。

 マクデータ買収後は、ブロケードブランドとマクデータブランドの各製品を統合することに着手。ハードウェアでは、両ブランドで複数モデルを発売していたルータを「マルチプロトコルルータ」として集約する。ソフトウェアについては、管理アプリケーションを「ブロケードEFCM」と呼ばれる機能に統合する。

 クレイコーCEOは、「統合計画を着々と進めることで、1メーカーとしての優位性をもって製品を提供する準備が整った。統合によって強化された革新的な技術を迅速に提供し、SANから広がるマーケットでリードする」意向だ。

 具体的には、以前から手がけているFAN事業を軌道に乗せることを重視。関連製品のラインアップ拡充を図り、FAN市場という新しいマーケットでも主導権を握っていく。FAN事業の拡大にあたり、「EMCやIBM、HP、ネットワーク・アプライアンスなど大手ストレージ機器メーカーとのパートナーシップを深めていく」考え。

 企業内のデータ量は増大傾向にあるため、今後はストレージ単位ではなくファイル単位での管理が必須になってくる。FANビジネスの拡大は、業績を伸ばす起爆剤になるとの判断からだ。

 同社は、今年1月29日にマクデータの買収手続きを完了。これによって、ワールドワイドのSAN市場で約83%のシェア獲得、圧倒的な優位性を築いたことになる。2006年度(06年12月期)の売上高は12億ドル。「SANの価値を最大化するための幅広いソリューション提供など事業領域の拡大で成長していく」としている。製品の統合や新規事業への着手などで業績を一段と伸ばしていく方針だ。