マカフィー(加藤孝博社長)の中小企業向けセキュリティサービス「McAfee Managed Total Protection」の導入企業数が、2月末段階で6万社を突破した。今年末までの合計導入企業数を10万社とする目標を掲げ、同サービスで初めての大々的な値下げキャンペーンを開始する。競合他社が中小企業ユーザー獲得に向けて値下げ施策を展開中で、マカフィーも価格面で対抗する。

 「McAfee Managed Total Protection」は、2001年6月に始めた「McAfee VirusScan ASaP」が前身で、昨年11月に現在のサービス名に変更した。ウイルスからワーム、スパイウェアやアドウェア(勝手に広告を表示するソフト)を自動的に削除する。今年5-6月には、フィッシング(インターネット上の詐欺)サイトを見極める機能を追加する予定で、多様な不正プログラムからPCを守れるようにする。

 ASP型のサービスで、管理の手間が少なくて済むため、システム管理者がいない中小企業に人気が高い。今年2月末時点で6万社に導入し、「全顧客の85%が10人以下企業で、95%が50人以下の企業」(葛原卓造・マーケティング本部プロダクトマーケティング部担当部長)となっている。

 従業員50人以下の中小企業のウイルス対策ソフト・サービス市場では、マカフィーが他社に比べて一歩先行している、と分析する。販社のなかでは、リコーグループの保守サービス会社であるリコーテクノシステムズ(RTS)の販売実績が高い。

 ただ、法人向けウイルス対策ソフト・サービスは「大半の企業が導入済み」(葛原担当部長)で、成熟市場化してきた。マカフィーは未導入企業への販売を中心に伸ばしてきたが、今後は競合他社製品を利用する企業からの乗り換えを促進させていく考えだ。

 競合他社は、他社製品からの乗り換えで購入する場合、通常価格よりも大幅に値下げして販売している。マカフィーも他社に追随し、同サービスとしては初めての大々的な乗り換えキャンペーンを3月限定で開始した。他社製品から同サービスに乗り換えた場合、6か月間の利用料金を無償にする(1年および2年契約の場合)。100台のPCに導入した場合、1年間の利用料金は74万円になる。引き合いの強さによっては、期間を延長することも検討する。

 そのほかのキャンペーン施策としては、同サービスを用いた月額サービスを提供する販社を増やす。マカフィーのメニューでは月額サービスはなく年間契約だが、販社によっては月額プランを作成し販売している。月額サービスも好調なため、そのサービスを独自ブランドで提供する現在の販社2社を年内に5社まで増やす計画だ。