エス・アンド・アイ(S&I、松本充司社長)が通信事業者などサービスプロバイダ(SP)向けビジネスに着手する。得意とするサーバーを中心とした「仮想化」を武器にシステム提案を徹底することで、今年度(2008年3月期)末までに10案件の獲得を目指す。

 S&Iは、Linux環境の仮想化サーバーソフトウェア「バーチュオッゾ」をベースにSP向け事業の本格化を図る。同ソフトは米SWsoftが開発。S&Iがサポートを含めた国内代理店として契約することで販売が可能となった。日本IBMのPCサーバー「x」シリーズやブレードサーバー「ブレードセンター」と組み合わせることで、サーバー仮想化を中心とした製品・サービスを提供。価格は、最小構成で120万円からに設定した。

 伊藤英啓・コンバージド・プラットフォーム事業部副事業部長兼サーバー技術部長は、「仮想化を武器に、通信事業者を新規顧客として開拓できる」としている。

 「バーチュオッゾ」は、1台の物理サーバー上で100単位規模の論理サーバーが稼働可能で、「ホスティングに関しては使い勝手がよい」という。加えて、SWsoftのサーバー管理ツール「プレスク」と組み合わせることで、仮想化環境のサーバー設定・管理をGUIで簡単に行えることが特徴となる。ワールドワイドでは、ホスティング事業者やデータセンターでの利用が増えているようだ。

 S&Iは、これまでSP向けビジネスを本格的に手がけたことはないが、「多くの通信事業者がデータセンターの物理的な省スペース化の実現を求めており、サーバー統合や仮想化ベースのシステム導入に関心が高いため、事業化に踏み切った」としており、1年間で最低でも10件の案件は獲得できるとみている。

 また、通信事業者へのサーバー販売が他社と比べて少ない日本IBMにとっても、ビジネス拡大につながる。ブレードサーバーでトップシェアのIBMが、シェアの低い通信事業者市場でも他社を脅かすことにもなりそうだ。