【ソウル発】中国の代表的な家電メーカー「ハイアール」が韓国市場で苦戦している。2004年に壁掛けエアコンで韓国市場に乗り出したハイアールコリアは、低価格を売り物にする液晶TV、エアコン、ミニ冷蔵庫、洗濯機などで市場進出を試みてきた。だが、3年近くが経つ現在に至っても主な流通網を確保できず、全国的なマーケティングにも乗り出せない状況だ。

 韓国家電市場は、規模は大きくないものの、ユーザーの嗜好や求める技術レベルが高く、海外メーカーにとって難攻不落の市場として有名だ。日本や米国、欧州の有名ブランドも、世界的な技術力とアフターサービス網を構築した韓国家電メーカーには勝てなかった。160か国に13億ドルもの商品を輸出し、白物家電で世界4位のハイアールも例外ではなかった。

 ハイアールは2010年に韓国市場でシェア3位を目標としているが、先ごろ韓国最大の家電流通業のハイマートが韓国中小メーカーの製品販売を強化するためハイアール製品を販売しない方針を決め、ディスカウントショップからも販売低迷のために占め出されるかもしれないという危機に陥っている。

 このような状況のなか、中国総合家電グループの「ハイシン」が韓国に進出する。韓国の漢拏(ハンラ)グループ系列社のハンラウェルステクと提携、手頃な価格帯の液晶TVとエアコンを主力商品にしている。

 ハイシンは、三星電子やLG電子が比重を置いていない低価格家電市場を徹底攻略する。三星・LGの二大家電メーカーとプレミアム製品で勝負しても勝算がないという判断したからだ。流通チャネルもデパート・量販店・ディスカウントショップのような一般小売店でなく漢拏の直営店と専属代理店に限定する計画だ。韓国市場でシェアを高め、三星・LGと肩を並べたいと考えるハイアールとは異なり、まずは韓国市場に根を下ろすことがハイシンの戦略のようだ。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)