NTTデータシステムズ(小島武雄社長)は、J-SOX法の本格導入を来年4月に控え、内部統制環境を強化した自社の中堅ERP(統合基幹業務システム)「SCAWシリーズ」を一新した。データ連携ツール「eTrans」を中核に、財務、人事、営業、生産などの製品を素結合させ、SOA(サービス指向アーキテクチャ)型の基幹システムを構築できるのが特徴。これを機に、コンサルティングと製品別営業の専任部門を新設し、パートナーと共同で上場企業のグループ会社を中心に拡販を積極化する。今年度(2008年3月期)は、直販だけで100社300システムを販売し、50億円程度の売り上げを目標にしている。

 6月1日から順次販売を開始した「SCAWシリーズ」の新バージョンは、財務管理、人事管理、ワークフロー、生産管理の4製品。財務管理を除く3製品は、メジャーバージョンアップ版で、一度にこれだけ見直すのは同社では異例なことだ。新バージョンの開発コンセプトは「Force(力)」としている。上記4製品に加え、営業管理、製番管理の6製品で構成される「SCAWシリーズ」を、データ連携ツール「eTrans」で素結合し、「SOA環境で各製品を連携させて、本格的なERPシステムを簡単に構築できる」(田中宏治・パッケージ開発部長)ため、企業の経営力を上げることができるという。

 製品面では、内部統制に対応するため、財務管理で承認機能やアクセス管理などセキュリティ、ログ履歴管理を強化した。人事管理では企業別に管理項目を設定できるようにしたほか、ワークフローを「IT業務処理統制」に実現する申請機能を追加したり、生産管理で見込み生産や受注生産が混在する製造業に応じた多様な生産形態を包括的に管理できる機能を追加するなど、大幅な製品強化を行った。

 今回の新バージョン発売を前にした4月1日には、「SCAWシリーズ」の販売組織を改編した。SCAW事業本部内に「コンサルティング部門」(15人)と「製品別セールスチーム」を新設した。製品別に専門知識を持つコンサルティング担当とセールス担当が一体で営業に当たる。

 また、チャネル販売でも、パートナー別の得意分野を生かすため、製品別に区分し、それぞれの担当者が拡販をバックアップする体制を築いた。

 将来的には、「製品別だけでなく、業種別に自社担当者とパートナーを区分することも検討する」(田野周・パッケージ営業部長)。今年度は「SCAWシリーズ」を直販だけで100社300システムの導入を目指す。チャネル販売を含めれば、この2倍の売り上げが見込め、競合する住商情報システムの中堅ERP「ProActive」に匹敵する規模にまで成長させることができると強気な見通しを立てている。