【ソウル発】韓国の携帯電話大手・三星電子は、「ミニスカ携帯」と呼ばれる薄型でファッション性の高い製品を売り出し、大ヒットさせた。それに続く戦略製品として、今度は衛星モバイル放送(衛星DMB)とワンセグ放送(地上波DMB)の両方を受信できるデュアルDMB携帯を市場に投入している。

 この夏、三星電子の戦略携帯は「ミニスカ携帯」。海外でウルトラエディションシリーズで販売している薄さ10.9mmの端末で、ミニスカートを着た女性のようにスレンダーでかわいくコンパクトだからミニスカ携帯という名前をつけたそうだ。ファッション業界でもナノミニといって上着しか着ていないような短いミニスカートが大流行、ミニスカ携帯も2か月で100万台が売れた。

 三星電子はさらに内需向けの戦略端末として7月、韓国で初めて衛星DMBと地上波DMBの両方を受信できるデュアルDMB携帯(SCH-B710)をSKテレコム専用で発売した。デュアルDMB携帯からは衛星DMB35チャンネル(映像15、オーディオ20)とワンセグ18チャンネルを受信できる。

 DMBのほか、大きな特徴として、韓国で初めての3D立体映像機能がある。デュアル3Dカメラ、3D QVGA LCDで立体写真撮影、立体映像を鑑賞できる。横に倒して画面を転換できるスウィング2.2インチ大画面LCDを採用し、モバイルTVに最適な画面を提供するPIP(Picture in Picture)機能で一つの画面から衛星DMBと地上波DMBを同時に再生することもできる。

 パノラマ撮影ができる130万画素CMOSカメラ、Bluetooth、外付けメモリで大容量マルチメディアコンテンツを自由に利用できる。

 三星電子は、「携帯電話利用者が待ち望んでいたデュアルDMBがやっと実現できた。DMB間のシナジー効果で韓国内モバイルTV市場がより活性化することを期待している」と述べた。

 デュアルDMBは2005年から発売されると期待されていたが、有料放送である衛星DMB運営者TUMediaがデュアルだと無料の地上波放送しか利用しなくなると反対したため、実現が難しかった。携帯電話同好会などでは、違う方式の放送を同時に受信できるようにするためアンテナもチップも、この小さい端末に2つずつ収め、PIP機能までつけた三星電子の技術力はやっぱりすごいと話題になっている。端末価格は68万ウォン(約10万円)。

 携帯電話のほかにナビゲーションもデュアルDMB端末が続々発売されている。ナビゲーションからWibro(移動しながら利用できる無線LAN=Mobile WiMAX)やHSDPAモデムを差し込んで高速インターネットも使えるようになった。ナビゲーションの市場規模は年間6000億ウォンと毎年急成長しているが、デュアルDMBによりさらに成長できるだろうと見込まれている。

 ポータルサイトのDAUMは、PMP(Portable Multimedia Player)メーカーと提携してモバイルIPTVサービス「GoTV」を準備している。デュアルDMBの登場で、モバイルTV、モバイルIPTVも活気が出始めた。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)