NEC(矢野薫社長)は、ブレードサーバー販売の急成長に向けて今年度(2008年3月期)下期から専門チームを設ける。市場開拓を中心とした専任者の配置で大企業から中堅企業まで幅広く受注する体制を整備。ブレードサーバーの売上高として、今年度に前年度比20%増以上を見込む。

20%以上の売上拡大目指す

photo ブレードサーバーの専門チームは、クライアント・サーバ販売推進本部内に設置する。「SIGMABLADE(シグマブレード)」をベースとした製品・サービスのラインアップを増やすほか、新規顧客を獲得するためのマーケット開拓、販売代理店への営業支援や共同プロモーション展開などに携わる。

 山科俊治・クライアント・サーバ販売推進本部長は、「専任者の配置でブレードサーバーの販売を急角度で伸ばす」と意欲を燃やす。専門要員として約5人を配置。加えて、PCサーバーの拡販に向け、これまでもクライアント・サーバ販売促進本部内に配置していた販売専門要員の30人程度とも連携を図っていく。そのため、実質は35人規模の体制を敷くことになる。「状況に合わせ、専任者の増強も検討していく」考えだ。

 NECでは、ユーザー企業によるブレードサーバーの導入ポイントとして、複数設置した単一業務サーバーの管理を容易にすることや省スペース化などが可能な「サーバー統合」をはじめ、シンクライアント端末を組み合わせたデータ流出を防ぐためのセキュリティ対策などがあるとみている。ブレードサーバーのリプレースを単に提案するだけでは、ユーザー企業が導入するわけでないため、「メーカーとして、いかにニーズを吸い上げられるかが重要になる」という。そこで、ニーズを踏まえて開発と販売の橋渡しとなる“ハブ”の役割を果たすマーケッターが必要と判断。「ビジネスを急拡大するうえで、製品の知識が豊富で常にマーケットを把握した専任者がいることは大きい」と言い切る。

 製品面では、大企業から中堅企業までカバーできるラインアップを揃えている。中堅企業向けには、このほど100V電源に対応した小型タイプの収納ユニット「SIGMABLADE-M 100V電源セットモデル」の出荷を開始。「これまで200Vの電源工事を行わなければ実現できなかったブレードサーバー導入の敷居を下げた。この製品により、販売代理店としても売りやすい環境を整えることができたのはないか」とみている。

 販売面の施策も併せて展開。中堅企業向けビジネスを加速するため、同製品の発売に合わせキャンペーンを7月26日から実施している。100Vブレードサーバー2台と筐体のセットを特価で販売していく。価格は明らかにしていないものの「これまで競合メーカーが実施してきたキャンペーンと同程度」と、価格競争に負けないことを示唆する。キャンペーンは今年12月28日まで行う予定だ。

 大企業向けには、インテルのマルチコア新CPUを4基搭載した「4wayブレード」を今年9月5日に市場投入。最新技術の積極採用で需要を掘り起こしていく。

 NECだけでなく、日本IBMが中堅企業向け製品の新投入など、市場は競争が激化する様相を呈している。NECでは、専任部隊の設置で「ニーズの先取りで競合他社を追撃する」狙いもあるようだ。

 今年度通期は、ブレードサーバーの売上高として前年度比20%以上の増加を見込む。当面は、PCサーバー全体の1ケタ台で推移するブレードサーバーの売上比率を、10%にまで引き上げることを目標に掲げている。