セキュリティ機器開発・販売などのアズジェント(杉本隆洋社長)は、スパム対策アプライアンスの新版「PineApp Mail─SeCure」の販売を開始した。 中小企業が購入しやすくするために「POP3プロキシ」機能を新たに搭載。価格は最安価モデルで69万円と、競合よりも低価格に設定した。コストメリットと中小企業へのアプローチには必須機能を搭載したことを訴え、スパム対策製品の販売に本腰を入れる。

 アズジェントはセキュリティ機器の卸販売に強いが、スパム対策製品の取扱開始は昨夏で、業界では後発組。米コムタッチのスパム対策技術とカスペルスキーやエフセキュアなど3社のウイルス対策技術を用いたパインアップ製の「PineApp Mail─SeCure」を販売している。

 HA構成(冗長化)が可能で、稼働中の本体に障害が発生した時に予備用マシンに切り替えられる機能を標準搭載するのが特徴。これまでの導入実績は60社で、出荷台数は約100台。「大半の企業がHA構成に魅力を感じ1社で2台購入している」(高石博孝・新規事業部ラボ主任研究員)という。

 新版で搭載した「POP3プロキシ」では、メールサーバーをホスティングしている企業でも導入を可能にした。中小企業は、ホスティングサービスを利用する企業が大半で、「前モデルではPOP3プロキシ機能がないことが販売の壁になっていた」(高石氏)という。また、中小企業が購入しやすくするため、最安価モデルだけを戦略的に低価格に設定し69万円にした。中堅機種は135万円、ハイエンドは182万円で、最安値モデルを極端に安くしている。

 スパム対策製品市場は現在、セキュリティ分野で活況だが需要の中心は大企業から中堅企業。中小企業には導入が進んでいない。アズジェントは需要がまだ顕在化していない中小企業を主軸ターゲットに置いたラインアップを揃え、後発のハンデを克服し販売を伸ばしたい考え。1年間で150台の納入を目指す。