JBCCグループのアプティ(山本健治社長)は、シンクライアント端末の新製品として「T311」シリーズを投入し、シンクライアント事業を強化した。“手のひらサイズ”を武器に、省スペース化を促すことでユーザー企業を獲得する。初年度(2008年3月期)に2万台、2011年度には7万5000台を目指し、シェア15%を狙う。

 「T311」シリーズは、IBM製ホストエミュレータを標準搭載している。スタンダードモデル「E」と、ディスプレイセッションとプリンタセッションの2種類に対応した「EM」の2モデルがある。価格はオープンだが、6万4000-6万5000円をめどとする。

 コンパクトさが売りなだけに液晶モニターの裏面に取り付け可能なことが最大の特徴。ユーザー企業は“液晶一体型”として活用できる。消費電力は従来機種と比べて約3分の1、PCの10分の1程度と省電力性を実現。サービスメニューでは、リモート操作の管理ツールを無償提供、デバイスドライバやアプリケーションなどを組み込むといったカスタマイズを可能としている。

 これまでも、新クライアント端末としてデスクトップ型とノート型を合わせて5モデルを市場投入。官公庁をはじめ、製造や流通、金融など450社に納入した実績を持つ。喜山明彦・営業マーケティング・テクニカルセンター担当理事は、「省スペース化を実現したことで、これまで掘り起こしてきたマーケットだけでなく、幅広く拡販できる。なかでも、中堅企業をユーザー企業として増やせるのではないか」と分析する。

 販路として既存のIBM系販売代理店を通じた展開に加え、「独立系のSIerとパートナーシップを組むケースも増える」としている。拡販体制を整備することで、「まずは初年度に2万台の販売が見込める。2011年度には、市場規模が50万台に達するといわれており、そのなかで7万5000台の販売を目指す。15%程度の上位シェアを確保すれば、シンクライアントに強いベンダーとして市場で認められ、ビジネスチャンスが広がる」とみている。

 同社は、プリンタを中心としたプリンティング関連の製品・サービス提供が主力事業。「シンクライアントを、成長路線を敷ける製品の1つとして位置づけることで、主力事業との連携を模索していく」計画だ。