新興市場での販売が寄与

 【ソウル発】7-9月期に携帯電話の販売実績が史上最高となったLG電子は、営業利益3615億ウォン(約470億円)の好業績をあげた。この営業利益額は市場の予想値を大幅に上回る水準だ。低価格モデルが販売の中心だったにもかかわらず、営業利益を伸ばしたのは、韓国以外の新興市場での販売が順調だったことが寄与したようだ。

 LG電子の業績発表によると、グローバル連携基準で売上高は前年同期比11.8%増の9兆9111億ウォン、営業利益は73.8%増の3615億ウォンに達した。

 アナリストたちは売上高10兆ウォン、営業利益3000億ウォンを予想していたので、それを大きく上回っている。しかしアーニングサプライズ(事前に予想されていなかった情報で株価が大きく反応すること)として業界を驚かせた前四半期に比べ、低価格の携帯電話端末が販売の中心を占めたことから、売上高と営業利益はそれぞれ5%、22%減少した。

 携帯電話事業を担当しているMC(モバイルコミュニケーション)事業部はインド・中南米など新興市場の拡大で2190万台の携帯電話を販売し、四半期決算では初めて2000万台を突破。前四半期比15%増、前年同期比32%増となった。

 前四半期に引き続き、携帯電話はLG電子の各事業部のなかで営業利益の最高額を記録。営業利益率は8.4%を維持している。前年同期(1.1%)よりは大きく増加したが、低価格モデルの販売拡大と主力モデル販売価格の引き下げによって、前四半期(11.6%)に比べて多少落ちた。

 LG電子は「低価格モデルの需要拡大と、主力モデル販売価格の下落により収益性が多少悪化したのは確か。ただ、新興市場で販売量を伸ばしたことで得られた成果でもあるので、満足している。携帯電話は第4四半期にも年末年始特需で新興市場を中心に成長が持続し、3G市場の成長が加速化すると見込まれる」と説明した。業界ウオッチャーらは、低価格携帯電話端末が人気を得てから平均販売価格が第2四半期の160ドルから第3四半期には130ドルにまで落ちたにもかかわらず、堅調な利益率を記録していると、LG電子を高く評価する。

 携帯電話以外の部門をみると、DD(デジタルディスプレイ)事業部の営業赤字は287億ウォンで、1383億ウォンの赤字を記録した前四半期に比べ好転した。季節的な要因が作用したうえに、上半期から本格的に推進していた原価削減と生産性向上活動が効果を発揮した結果とみられる。第4四半期には50インチ以上の大型TVの需要が増えてくると予想され、プラズマTVの販売も増えていることから実績は回復すると見込まれている。プレミアム市場で確立したブランド認知度を土台に、数量と収益の両方を狙っている。

 LG電子の関係者は「優位性を発揮できる市場を維持しながら、これからどれくらい新興市場を開拓できるかがカギとなるだろう」としながら、「鏡のように光るシャイン携帯、PRADA(プラダ)とデザイン面で提携したPRADA携帯を中心に高価格製品が売れているプレミアム市場も重要なのは変わりはない。CDMAにおいては韓国市場の場合プレミアムモデルを拡大する方針で、海外では北米国市場を中心に新興市場攻略を進める。GSM(Global System for Mobile Communications=第二世代携帯電話の方式)市場では新興市場を中心に物量を広げる計画で、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access=第三世代携帯電話の無線アクセス方式)市場では動画機能を強化し、北米と日本市場の攻略を強化、3Gの機器変更需要に積極的に対応していく」と戦略を語っている。
 趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)