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ディーリンク スイッチ含めた総合力で勝負 IPv6とセキュリティを軸に

2007/11/12 22:25

週刊BCN 2007年11月12日vol.1211掲載

 スイッチメーカーのディーリンクジャパン(大久保融社長)は、スイッチをベースにIP関連製品を相次ぎ投入、総合力で市場競争で優位に立とうとしている。IPv6やセキュリティをキーワードにラインナップを拡充。日本発の製品を増やすことで事業を拡大する方針だ。

 同社は、2005年7月の設立から1年強の体制作りを経て06年9月から本格的な販売をスタート。販売開始当初はスイッチが販売の中心だったが、現在ではネットワークセキュリティやワイヤレス、メディアコンバータ、ネットワークカメラなど「IPにつながる製品をラインアップとして広げている」(大久保社長)という。なかでも、「IPv6やセキュリティの開発で他社との差別化が図れる競争力がある」と自信をみせている。

 このほど発売した「DGS-3200-10」は、L2スイッチにセキュリティ機能を搭載したことで社内LANのエンドポイントでセキュリティ向上が可能な点に特徴がある。しかも、価格は4万9800円と廉価に設定した。これにより企業や教育機関、官公庁などでリプレース時に導入するケースが増大、「日本市場での知名度が高まりつつある」としている。

 競争力のある製品を市場投入していることから、最近では販売代理店とのパートナーシップが深まっているという。今年10月末の時点で代理店数は20社を超える。「当社製品をビジネスの核に位置づけるパートナーも増えている」。そのため、販売代理店に対する支援策を強化する計画で、まずは年内をめどに専用ホームページを開設する予定。

 開設するホームページでは、マーケットに応じた製品やサービスなどの情報を提供するほか、「サイトでパートナーとコミュニケーションが図れるように仕上げることも検討する」としている。また、来年早々には販売代理店向け支援制度の改善も予定しており、「販売台数や金額で単に選定するのではなく、どのようなソリューションで案件を獲得したのか、パートナーの売り上げ全体に占める当社製品の比率など、各パートナーに応じたプログラムを策定する」という。

 事業領域の拡大や販売強化策を講じることで、「5年後に100億円の売上高を目指す」としている。
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