CSKホールディングスグループの福岡CSK(西岡雅敏社長)は、地元ソフトウェア会社と組み込みソフト開発を共同受注する「組込システム開発センター」(仮称)の設立を福岡県内の自治体や同業他社に呼び掛けている。福岡県では、トヨタ自動車など自動車メーカーや家電、重電メーカーなどの誘致が進み、組み込みソフト開発の需要が増している。しかし、ソフト開発者の人材不足が顕著なため、供給が追いつかない状況という。このため、地元ソフト会社が得意分野を持ち寄り、共同開発することで、地元IT産業を活性化させることができると考えている。

 福岡県はここ数年、自治体の積極的な企業誘致活動が奏功し、自動車業界など、世界を代表する大手メーカーの工場進出が相次いでいる。これに伴い先端技術を伴う組み込みソフトや制御ソフト、LSIなどの開発需要が増加傾向にある。福岡CSKは、このなかで自動車関連のメーカーやサプライヤー向けの組み込みシステム開発拠点として、受発注の受け皿となる拠点を設立する必要があると「組込システム開発センターセンター」構想を打ち出した。

 この構想によると、同センターでは、自動車メーカーや部品開発メーカーから案件を共同で受注し、見積もりを提供する機能を持つほか、組み込み技術者の育成や固有技術の研修、開発手法・プロセスの確立、新技術の評価などを推進するという。福岡CSKの堀伸二・ビジネスシステム事業部長は「地元ソフト会社が持つノウハウの分散・拡散を防止し、県内で組み込み技術を蓄積すべき」と、県独自の強みを醸成する必要があると主張する。

 また、共同受注(元請け)することで、「多重下請け構造」から脱却でき、人材育成と同時に非正規雇用労働者の雇用受け皿にもなると期待する。現在、福岡県に対し、センター運営に関する補助金の付与や優遇税制などを検討するよう要望しているほか、県内の同業他社に賛同を求めている。