【ソウル発】三星電子は11月27日、高性能モバイルRFID(Radio Frequency IDentification)リーダー用のワンチップソリューションを商用化することに成功したと発表した。三星電子は今年12月から量産に着手し、積極的にRFID市場を攻略していく計画だ。

 今回商用化に成功したモバイルRFIDリーダー用チップは、無線通信信号処理チップ、ベースバンドモデム、プロセッサ、メモリの機能を一つのチップにまとめたワンチップソリューションで、900MHz帯域のUHF(極超短波)周波数を使用する。

 このタイプのチップは数千ドルと高価なうえサイズも大きく実用に適さなかったが、三星電子のチップは業界最小の6.5mm×6.5mmを実現している。特に動作時の電力消費が業界最小レベルの850mWなので、モバイル機器に適している。三星電子の関係者は「チップの価格も既存製品の10分の1程度、100ドル以下に抑えた。RFIDの普及に貢献できるだろう」と説明する。

 モバイルRFIDは、製品に与えられた固有IDを無線で認識することによって製品と関連した情報とコンテンツをモバイル機器を通じて受け取ることができる技術だ。

 韓国では2006年から映画祭、博物館、観光地案内サービス、タクシー安心帰宅サービス、医薬品・食品・ワイン・図書などの情報表示をはじめ、偽物・偽造識別など多様な分野でサービスが行われている。

 モバイルRFIDサービスはまだ導入段階にすぎないが、携帯電話と超高速移動通信網を基盤にすればサービス領域は拡大すると展望されている。

 韓国情報通信部はu-IT839政策を通じて、世界1位のユビキタスIT技術確保を目標に、移動通信会社とRFIDリーダーチップが内蔵された携帯電話の発売と普及を推進している。

 特にRFIDタグを普及させるため製品にRFIDタグを装着する企業に税金を減免する方針を検討するなど、モバイルRFIDサービスの導入と活性化に積極的な姿勢をみせている。
 趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)