F5ネットワークスジャパン(長崎忠雄社長)が通信事業者などサービスプロバイダ(SP)向けビジネスの本格化に踏み切った。アプリケーション・デリバリ・コントローラ「BIG-IP Local Traffic Manager」のアプリケーション連携を模索。このほどNECのサービス実行基盤プラットフォーム「WebOTX」との連携を果たした。

 今回の連携により、「WebOTX」の負荷変動対応機能でF5の「BIG-IP」を動的に負荷分散できるようにした。同連携をベースとした製品・サービスを今年1月から本格的な提供を開始している。宮崎佑一・マーケティングビジネスディベロップメントマネージャは、「通信事業者などSP分野では、システムの動作状況を反映させたきめ細かい負荷制御が必要となる。こうしたニーズに対応した」としている。そのため、当面はNGN(次世代ネットワーク網)の構築を進める通信事業者やISP(インターネットサービスプロバイダ)などに対して拡販。NECをはじめ、NEC販社経由での販売を中心とする。今年後半から法人市場でも需要が出てくるとみており、「提供開始後の3年間で100社に導入する」と自信をみせている。

 同社は、これまで法人市場でユーザーを獲得するケースが多く、通信事業者に対する売り上げ比率が低かったのが実情だ。しかし、最近ではNGNを中心にネットワークインフラのリプレースがあることから、ネットワーク関連機器メーカーにとっては通信事業者に対して製品を提供できなければ、ビジネス機会の損失につながる。しかも、NGNに採用されなかったことが広まれば、信頼性という点で法人市場のビジネスも縮小してしまう危険性を秘めている。そこで、F5では通信事業者に特化した組織を設置しており、「SP向け事業の拡大を図る」(長崎社長)という号令のもと積極的に攻め込んでいるわけだ。

 今回の連携で、いかに通信事業者での導入が進むかが法人市場での需要増にもつながりそうだ。さらに、ビジネス拡大に向けて富士通や日立製作所、OKIなどNEC以外のPBXメーカーにも話を進めているという。