きっとエイエスピー(きっとASP、松田利夫社長)と提携するSaaS(Software as a Service)ベンダーの米ジャムクラッカーは、同社SaaS基盤「Pivot Path/JSDN」の販売先として、現在開拓中の通信キャリアが一段落したあと、サーバー運用会社やインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)、大手SIerなどへの提供を目指す。欧州やアジアパシフィックなどを管轄する製品販売責任者のサテヤ・ナラヤナン氏が明らかにした。

 ナラヤナン氏は「現在は、SaaSをスタンドアロンやマッシュアップで利用する『SaaS1.0』の時代。2008年後半以降には、SaaSがビジネスソリューションに統合される『SaaS2.0』に向かう」と、世界的なSaaSの進展を予測する。

 同社は現在、主に世界の通信キャリア向けに、高速回線を利用して業務アプリケーションを従量課金で配信するサービスをするためのSaaS基盤を販売している。複数の通信キャリアと提携し、「今は欧州のトップ10に入る通信キャリアと話を進めている」(同氏)段階で、業績を順調に伸ばしている。

 通信キャリアとの提携交渉が一巡したら、サーバーやネットワークの運用・監視・保守などを請け負う事業者であるマネジメント・サービス・プロバイダ(MSP)やISPに利用を促し、そのあとに大手企業や大手企業のシステム構築をデータセンターで請け負う大手SIerを販売先として増やす計画だ。

 「Pivot Path/JSDN」は、複数のソフトウェア会社が市販するコンピュータ・プログラムやASPサービスをWeb技術で統合し、インターネット上にSaaSポータルを作れるSaaS基盤。ライセンスの契約管理や課金・集金・決済、ヘルプデスク、ホスティングなどのSaaS機能を備える。

 国内では、コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が進める「SaaSビジネスモデルの実証実験」で、基盤として採用されていることで知られる。同氏は、「米国はフロント系でSaaSが進展している。欧州では、これ以上に浸透が速く、基幹系を含めビジネスソリューションへの採用が増えつつある。日本市場も欧州のように大手SIerを中心にSaaSを展開しているので、米国以上に利用が広がる」と予測している。